Robow 2nd「約束の日」

久々の更新になってしまったのだけれど、これまで全く何もしていなかったかというと、そんなことはなくて、今迄通り毎日レコードをちゃんと聴いて、お酒をちゃんと飲んで、ポールもちゃんと観に行って、ライヴ活動もちゃんとやってきたので、前とは変わっていないはずである。Facebookもほぼ毎日更新してきたし、ちゃんと電車にのって通勤もして。
しかし、前回の更新がRobowの1stアルバムだったことを考えると、もう2年以上経っているので、やっぱり忙しかったのだろう。
そのRobowの新作セカンドアルバムが発表された。正にファンからすると待ちに待った、待望の一枚である。
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例えば、小生の好きなアルバムにニール・ヤングが1972年に出した「ハーベスト」と、1992年に出した「ハーヴェスト・ムーン」というアルバムがある。もちろん2枚のアルバムの間には20年の間が空いていて、その間、何枚もニール・ヤングの優れたレコードを出している。
ニール・ヤングには20年後に「ハーヴェスト」の続編を作らなければならない理由があったのだろう。ニールが、「ハーベスト」の中で歌ったウェイトレスをしていた女性に、20年後再会して、その落とし前をつける必要があって、彼はしっかりそれを「ハーヴェスト・ムーン」をアンサーアルバムにて、自分の答えを出したのである。

↓ニール・ヤングの名作。1972年発表「Harvest」と20年後に出た「Harvest Moon」
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今回Robowの2年半ぶりの新作セカンドアルバムを聴いて、ふと思い浮かんだのが上記の2枚である。
ニールの20年とは違って、約2年半ぶりの「続編」なのだけれど、ちゃんと1stアルバムへの落とし前がついていて、アンサーになっていて、ニヤリとしてしまう。

前にも書いたけれど、大体、バンドというのは1stアルバムを作るときには手持ちの曲がどっさりとあって、しかもずっとライヴで演奏してきているから、演奏は手慣れていて、録音もスムーズに行く。初めてだから、バンドメンバーが録音の技術に対して未熟なのは当たり前であって、それでも原石を磨いたダイアモンドのようにキラキラと輝くのが1stアルバムである。
しかし、1stが大いに受けて、高い評価を得ると、次に困るのがセカンドアルバムである。1stで自分達がデビュー前からやってきたそれまでの代表作は出し切ってしまっている。

アルバムを出したからには、できたてほやほやの1stアルバムからライブで演奏する事になる。
次の演奏依頼が舞い込む。アルバムの曲をやる。また次の演奏依頼が舞い込む。アルバムの曲をやる。
そのうちセカンドアルバムの制作の時期がやってきて、打診も舞い込む。

こういう風になって、次のアルバムへの準備が遅れていくのである。
曲をじっくり書く時間もないし、書いてもアレンジを詰める時間もない。
スタジオ代だってバカにならないから、そうそうオチオチと長時間入っていられない。
こうやって、2枚目のアルバムは失敗に終わるバンドが多い。

↓2013.11.24発表の1stアルバム。
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そういう意味では、Robowの新作2ndアルバムは見事、そのジンクスを打ち破っている気がする。
彼らは1stを発表した後も、ちゃんと新曲をライヴでこっそりと練り上げて、アレンジを煮詰めて、完成させていただからだろう、きっと。1stアルバム発表前からライブでは、演奏されてきた曲もある。
ちゃんとアルバムコンセプトを見据えて、先を見据えてレコーディングしてきた結果なのである。
そして冒頭に書いたけれど、今回、ちゃんと1stアルバムへの落とし前をつけている。
なんとなく、1stアルバムへのアンサーソングにも聴こえる。

実は事前に、ご厚意でサンプル盤を試聴させていただいて、まず最初に手に取ってじっくりと眺めたのがジャケットである。
ジャケットには4羽の鳥。水色、緑、紫、紅色の鳥が交互に並んでいて、シンプルに「約束の日 Robow」の文字。前回のジャケットがピアノのチェリー森田氏のコミカルな楽しいジャケットだったので、まずここで予想を裏切られる。

↓ 2016.4.10発表 約2年半ぶりのニューアルバム「約束の日」
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内ジャケットを見ると、美しい風景が影絵の様に描かれていて、そこをジャケットの4羽の鳥が飛んでいる。恐らく水色が誠一郎氏、緑色がチェリー氏、紫色がヨッシー氏、そして紅色がキッチュ氏なんだろうな、きっと。
雲がかかっているのか、晴れているのか、昼間なのか、夕方なのか分からないのだけれど、淡い色彩が美しい。

今回はゲストミュージシャンはなく、純粋に4人での録音である。
しかし、小生が聴いて最初に感じたのは「ロック・バンドとしてのRobow」を強く感じたことである。ゲストミュージシャンの力は借りなくても、もう大丈夫なのだ。
まず、ベースとドラム、リズム隊の音が劇的に変わった。
1stは、誠一郎氏の歌をやさしく支える、といった感じだったのだけれど、今回、ミキシングもロック的だし、アレンジも10曲の収録曲中、キッチュ氏のドラムからスタートする、という曲が多いのが象徴的だと思われる。中にはドラムとベースが絡む楽曲もある。これは1stにはなかった。
いよいよRobowの結束が固まって、目指す音が定まってきた気がする。
全員の出すべき音が固まってきたという事なのだろう。各々のプレイが自信に満ち溢れている。

↓ 内ジャケットの4羽の鳥。恐らくRobowのメンバーを描いたもの。
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アルバムはタイトルソングの「約束の日」からスタートする。
1stもそうだったのだけれど、彼らのアルバム構成は非常にアメリカ的で、まずトップにタイトルソング、アルバムコンセプトを持った曲がやってくる。
鳥が描かれているのだから、以前からライヴで歌われてきた名曲「鳥のうた」がコンセプトかな、とも思ったけれど、おそらく、タイトルソング「約束の日」のイメージがジャケットの4羽の鳥だと思われる。
スタートから1stアルバムからの第2章を見せられているような気がする。
誠一郎氏とチェリー氏の共作「ドアの向こう」での「路傍のちっちゃな花に心奪われ」という歌詞が素晴らしい。全国色々、Robow以外のミュージシャンと接してきたRobowの心情が歌われた渾身の一曲である。

チェリー氏単独作の「涙のブースカ」は、彼なりにポール・マッカートニーへ敬意を払った楽曲、という事になるのだろう。間奏のピアノを聴いて、ニヤリとして、大喜びするのは小生だけではあるまい。
大は小を兼ねる、しかし小さい魚は何を食べているのだろう。
無限に続くのだろうな、と勝手な想像をしてしまう。
「鳥のうた」は、いつものRobow、そして小Robowがいつもライヴで演奏しているアレンジで聴いていてホッとする。
ジャマイカ民謡のメロを拝借した「パラダイス」は前向きな誠一郎節が、周りを明るくする象徴的な一曲。ライヴでは、毎回観客が歌って盛り上がるおなじみの曲である。
「人生相談」は、毎日立ち飲みに通っている小生の事かと思って、ドキッとする。
立ち飲みで相談はしないけれど、ちょっと場末でいい感じ、というのに共感したりする。
「リビドー」は何度かライヴで演奏されていて、彼らにしては少し異質な感じな曲だと思ったけれど、今回ちゃんとRobowの音になっていて、おそらく代表曲の一つになるだろう。
エンディングも決まっている。
「悲しみよ さよなら」もファンにはお馴染みの曲。誠一郎氏のおとぼけでコミカルなヴォーカルが歌詞と美しいメロディが化学反応を起こしていて、懐かしい気分になる。
「大きな木」は70年代の匂いを残す、ウッドストックな感触があって、タイトル通り木のぬくもりを感じる。誠一郎氏お得意の、第三者をみて自分の事をフラッシュバックさせて、それで相手に勇気を与える、という手法であって、これがRobowが支持される一つの要因だと思ったりする。
ラストの「ハルノアメ」はおそらくパーソナルな事を歌った歌のように思える。
1stの「レモンの花」へのアンサーソングにも思える。
たくさんの想いが込められた歌なのに、簡単なコードで明るく元気に軽く歌い流しているところがいい。ラストの口笛がすべてを語っているといってもいいだろう。

↓ 全10曲収録。すでにスタンダートナンバーの風格あり。
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全10曲。更に完成度が上がった名作である。
何度も書いたけれど、1stへの落とし前であり、アンサーアルバムでもある。
「僕の車に乗ってくれないか」と誘われた人物はもしかしたら、数年後に「約束の日」に会うことになり、二日酔いで朝「コーヒー」を飲んだ人物は、前日酒場で「人生相談」をして二日酔いになったのかもしれない。そして前回、悲しみが歌われた曲は今回「悲しみよ さよなら」で洗い流されているのである。

これからRobowはどこに行くのだろうか、と考えてみると、とてつもない大きな木になる可能性がある。そこから枝が生えて、色んな出会いがあるのだろう、きっと。

しかし、インナーの歌詞カード裏面の一羽の鳥はメンバーの誰なのだろう?
四羽からはぐれてしまったのだろうか?
気になる。

とりあえず、ファンは「どうせ急がないから、ゆっくりしばらくRobowを見ていこう。」
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# by hirowilbury | 2016-04-10 08:00 | 音楽

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弟子 「師匠、新年あけましておめでとうございます。」

師匠 「ふむ、正月も明けてもう3日も経ってて、少し遅い気もするが、ま、良しとしよう。昨年はポールもやってきたし、まずはその話から入るかのう。」

弟子 「師匠、ポールもなんですが、Robow、4人になって初めてのフルアルバムが遂に出ました。」

師匠 「ほう、ポールを置いといてそちらから入るとは予想外じゃ。ふむ、Robowのアルバムはわしも聴いたが、なんだか今まで出ておらんかったのが不思議な感じじゃが、めでたい。」

弟子 「さすがは師匠、すでにお聞きになっておられるとは。そうなんです。しかし4人になって約2年経つのですが、制作にも約2年、初のフルアルバムです。」

師匠 「つまりオリジナル曲をライヴで試しながら、同時進行でアルバムを仕上げておったという訳じゃな。しかも、ジャケットはピアノのチェリー森田氏が手掛けたとう話じゃ」

弟子 「さすがは師匠、よくご存じで!非常にレトロな感じがRobowのバンドカラーにハマってますね。これはまさに日本のウィングスのホームメイドアルバムじゃ~!」

師匠 「お前は彦麻呂か。で、どうじゃ、内容は。感想を聴こう」

弟子 「はい、流石に満を持して発表しただけの事はある、完成度の高いアルバムになっております。日頃のライヴの成果もばっちりでております。」

師匠 「ふむふむ、日頃のライヴでの勢いも感じるアルバムになっておるな。ライヴで楽曲が原石からダイヤモンドに磨かれていった感じじゃ。やはり日頃からやり慣れておく事は肝心じゃ。」

弟子 「そうなんです、しかも4人の一体感、結束みたいなのがしっかり刻まれていて、音の塊として響いてくるから、いつものライヴ感が失われてなくてしっかり音に刻まれています。」

師匠 「ほう、お主も中々鋭い突っ込みを入れるようになったのう。。たしかに「阪井誠一郎&Robow」という感じではないな。ちゃんとRobowとしての音になっておる。」

弟子 「褒めていただき光栄です。小生もRobowのメンバーと同じく、褒められて成長しますからね~(笑)。ゲストミュージシャンもギターのカオリーニョ藤原さん、トロンボーンで中島 徹さんが参加されていますが、ミキシングもRobowらしいゲストの方を立てたものになってて。ゲストの方々への敬意が感じられるミキシングです。非常にモノラルっぽい録音なんですが、ちゃんとゲストの方々の存在感は際立たせているという・・。すごく音が立体的で
ロックのアルバムっぽくなくて、ジャズに近いミキシングかなあ、と」


師匠 「ふむ。それはRobowメンバーの人柄じゃろう。しかし、全10曲、本当に音の感触がビンテージっぽい柔らかい音になっておるな。昔のモノラルレコードを聴いているような音圧もあって、部分部分で音が歪んでいるのも、非常に好みじゃ。所々にキメで使われているヴォーカルへのエフェクトや「雨の日曜日」でのアルバム唯一といっていいミキシングのパンの遊びも効果的じゃ。適材適所にさり気なく技が使われていて、遊び心が効いておる。」

弟子 「ふむ、さすがお主も鋭いのう」

師匠 「ばかもの!師匠に向かってなんじゃ、その口の利き方は!」

弟子 「ひぇ~すみません、ずっと、会話の文字打ってたらつい間違っちゃって」

師匠 「ばかもの!今日は師匠と弟子の会話という設定じゃ。そう決めた最後までやり遂げるのじゃ!」

弟子 「ははー、申し訳ございません。」
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師匠 「で、収録曲じゃが、このラインナップはRobowファンには馴染みの深いナンバーばかりじゃ」

弟子 「はい、ライヴへ足を運んだ方々にはお馴染みのRobowの音楽図鑑のようなアルバムです」

師匠 「ふむ、1曲目はタイトル曲が来ておるな。いきなり切り札の登場じゃのう」

弟子 「師匠、いきなり切り札、とはRobowのメンバーに失礼です。」

師匠 「いや、アルバムタイトルが1曲目に来るというのはどちらかというとアメリカがよくやる手法じゃ。このアルバムはバンドとしての1stアルバムなのじゃ。ライヴに通っている人はともかく、このアルバムでRobowの音を初めて聞く人もおるのじゃ。そのあたり、掴みとしてはこの曲じゃろ。」

弟子 「さすがは師匠!。鋭い!確かに英国ではこういうアルバム編集はしませんね。」

師匠 「お主は「さらば青春の光」という映画は知っておるか。」

弟子 「あの、ザ・フーの「四重人格」を元に、ピート・タウンジェントの少年時代から大人になるまでを描いた映画ですね」

師匠 「そうじゃ。あの映画は、オープニングで主人公のジミーが海へ向かって自分が乗っているバイクを疾走したまま乗り捨てる場面があるのじゃが、それが終わってから、過去への回想が始まるのじゃ。」

弟子 「つまり、映画の最初にいきなりエンディング部分を持ってきてるという手法ですね。」

師匠 「そうじゃ。わしは、この曲順を観て、真っ先にこの映画のオープニングが頭に浮かんだのじゃ」

弟子 「おお、さすがは師匠。」

師匠 「それとポールマッカートニーのライヴの時も、ビートルズの「The End」をリミックスした楽曲が流れて、ステージが真っ暗になって、ステージ両脇にはヘフナーのベースが電飾でキラキラして、そしてポールが現れたじゃろ。」

弟子 「あ、確かに。そしてアンコールの最後の最後は「Golden Slumber~Carry That Weight~The End」でしたね」

師匠 「さよう。結局オープニングとエンディングの演出は繋がっておったのじゃ。ただポールもそうじゃが、ただの回想にはなっておらん。Robowのこの1曲目というのも前を見ている、未来へ向かっているという意図を感じるのじゃ」

弟子 「さすがは師匠!ポールのライヴ評をアップする時間がなかったから、さりげなく、ポールの来日公演の感想を織り交ぜるとは、さすがです!」

師匠 「うるさい。本当のことを言うのではない!」
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弟子 「しかし、この曲のエンディングがフェイドアウトになっている部分は賛否両論あるようです。」

師匠 「ふむ。たしかに、これもライヴに通った人からすると違和感を感じるかも、じゃのう」

弟子 「そうなんです。最後がリフレインで終わるならともかく、最後はちゃんと異なった決めの歌詞で終わりますからね。」

師匠 「ふむふむ、しかしこれもRobowの音を聴く初めてのリスナーを意識した編集じゃ。曲としては、また未編集バージョンをどこかの機会で発表する機会もあるじゃろ。」

弟子 「そうですね。ライヴでしか聞けないってことにすれば、更にライヴに来る人への楽しみが増えますね」

師匠 「ふむふむ。CDとライヴではヴォーカルの表情が異なるってのもRobowの魅力の一つじゃな。」

弟子 「そして、バックの演奏を奏でるチェリーさんのピアノ、ヨッシーくんのベース、キッチュさんのドラムも安心して聴いてられますね」

師匠 「ふむ。観るたびによくなっておる。全10曲が一つの物語として成立するのも、このアルバムの聴きどころじゃ」

弟子 「師匠、実はわたくし今回のRobowさんのアルバム発売ライヴ、アルバム発売のチラシレイヤーのライナーを担当させていただいたんです」

師匠 「ほう、それは名誉なことじゃ。褒めてつかわすぞ。
それから今年、お主もバンド活動に力を入れるそうじゃのう。」


弟子 「はい、ラピスってバンドを昨年から始めました。路傍が転がり続ける石で、これから更に転がって磨きがかかるとすれば、ラピスはまだ転がりもしてない原石(笑)。みなさんライヴに来てね!」

師匠 「こら、オチが早い!わしを褒めるところがないじゃないか。わしより目立つな!みろ、中途半端にまた一行余っちゃったじゃないか」

弟子 「・・・・・・」

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# by hirowilbury | 2014-01-03 13:34 | 音楽

年末が近づいてくると、ビートルズ周辺が慌ただしくなってくる。
ビートルズはもう存在しないにも関わらず、彼らに纏わる話題でバタバタとするというのは、やっぱり彼らがエヴァーグリーンだからだろう。
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今年10月にはポールの新作が出た。
71歳になっても現役で、しかも世界中を未だに熱狂の渦に巻き込んでしまう、ポール・マッカートニーという人は本当に地球人なのだろうか。

元々ロックというのは若者の音楽だったはずである。
しかし、71歳で未だにロックを奏でて、世界中を熱狂させているというのは、ロックにとっては未知の世界なのであって、ストーンズ共々未知の領域に達している。
そしてそのポールが来日する日々を、心待ちにしている我々ポールフリークはもうアラフォー世代といわれる世代に入った。
このあたり、歳を重ねて外見は大人だけれど、中身は子供みたいなんて言われても、悪い気はしないのである。やっぱり、頭の固い大人にはなりたくない。

そして毎年、11月29日になると、ジョージハリスンの命日がやってくる。
2001年に亡くなってすでに12年が経つのに、今でもジョージは沈黙を保って、どこかでニュー・アルバムをコツコツと制作しているような気さえしてくる。

そして更には12月のジョン・レノンの命日がやってくる。
ジョンに至っては、亡くなってから33年が経つのである。
しかし、世界は未だに世界中のミュージシャンがジョンの追悼コンサートなんかを毎年やっている。

もうこうなってくると彼らの存在は宇宙の北極星のような存在なのではないだろうか。
北極星は動かなくて、某音楽ライターも言っていたけれど、永遠に微動ともせずに輝き続けるのではないかと思われる。

そして、今年も年末になって、ビートルズの「新作」が出た。
昨年はリマスター盤のアナログ盤がちょうど今頃出たのだけれど、今年は1994年に出た英国でのラジオ出演時音源を2枚組CDに収めた「LIVE AT THE BBC」に続く続編、ということになる。
このアルバムは、彼らが1963年から1965年にかけて英国BBC放送に残した音源である。
最初に断わっておくと、こういう類のレコードは、ビートルズのアルバムを全部聴きこんでから聴くのが正しい。
↓英国BBC放送での演奏を収めた「LIVE AT THE BBC Vo.2」。前作からの19年ぶりとなる続編。
音質の向上ぶりが凄まじい。今回、Vol.1もリマスターされたので、限定発売されたセットCDを購入。来月にはこのVol.2の4枚組アナログ盤も届きます(笑)

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↓これは今から19年前に発売された1994年発売「LIVE AT THE BBC」の英国アナログ盤。もちろん今でも大切に聴いています。
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↓当時アルバムよりシングルカットされたBBC音源の「Baby It's You」の4曲入りシングルの英国アナログ盤シングルとマキシCDシングル。他の3曲はアルバム未収録だったけれど、今回「Vol.2」に無事収録。めでたしめでたし。
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↓これは通常の日本盤CD。当時2枚組が4700円もしました(笑)。
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昔から音の悪いビートルズのブートレッグを聴き続けてきたファンにとってはこれでも音が良くなっていて、感動してしまうのだけれど、しかし、今の若い人たちはこれを聴いてどう思うのだろうか。
当時のラジオ音源なので音もよくない。
話題になっているからと手に取って聞いてみると、びっくりしてしまうだろうな。

↓星の数ほど出ていたビートルズのブートレッグ(海賊盤)。この本を頼りにコツコツ集めました。本も読みすぎてぼろぼろになってます。小学5年の時に買った本です。
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↓昔は音質の悪いアナログブートを聴きあさりました。もう30年くらい前に買ったアナログブート達。とりあえず棚からすぐに取り出せた数枚を載せておきます。
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↓その後ブートもCD時代へ。音質が飛躍的に向上。お世話になったBBC音源のブートCD達。
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↓中でもこの2枚は公式盤「BBC」に未収録のものが集められていて便利でした。ジャケットも良い!
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元々ラジオ用に演奏したものなので、本来放送されたら破棄されるものだったのである。
一度演奏されて、そして忘れ去られていくべき音源だったのだ。
しかし、当時から熱心なファンがオープンリールのテープレコーダーなんかに残していた音源なんかも寄せ集めて、そしてBBCの倉庫に残されているテープなんかも集められて、こうやってCDとして発売されてしまって、それに世界中が狂喜するのである。
やはり、ビートルズというのは、北極星なのだろう、きっと。
彼ら自身も50年も後になって、こうやってCDなんていうメディアで自分たちの、たった一度きりの演奏した音源が発売されて、世界中が熱狂するなんて、さすがのビートルズの4人も、当時夢にも思っていなかっただろう。

↓今回の「Vol.2」発売に関して、ラジオ局用に配布されたサンプル盤。ラッキーなことに入手できました。
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こういう風にライヴバンドとして全盛期の彼らのライヴ音源を聴かされると、こちらとしては何も抵抗できない。
ただただ、黙って固唾をのんで聴くしかないのである。

この中で凄まじいのは、やはりジョン・レノンである。
古いブートファンからはお馴染みだったけれど、1963年に演奏した「アイム・トーキング・アバウト・ユー」のジョン・レノンはすさまじい。これも当時のファンがテープに録音していたものが元になっているらしい。
小生も、ラジオのノイズがガリガリビリビリと入った音質のブート音源のジョン・レノンの歌声に、耳を澄ますように、食い入るように聴いてきたのである。
しかし、ここは今の技術なのだろう、素晴らしい音質に蘇っていて、びっくりしてしまった。

このジョンの歌声の前では、ポールも、ジョージも霞んでしまう。
ポール・マッカートニーが、ジョン・レノンの事を兄貴であり、共作するコンビであり、唯一無二の親友であり、喧嘩相手であり、そしてライバルでもあったけれど、ファンの一人であったことは本人も認めているけれど、つまりそういう事なのだろう。
目の前で本人にこういう歌声を聴かされると、ジョンより2つ年下のポール・マッカートニーも、さすがの天下の天才ポール・マッカートニーでさえ、怯んでしまうのではないだろうか。

↓1963年3月16日出演「サタデイ・クラブ」より。BBC音源「I'm Taking About You」。チャックベリーのカヴァー。ジョンの歌声が、凄まじくて泣きそうです。鳥肌が立ちます。
http://www.youtube.com/watch?v=T2OCaOVGVNw

この時、ジョンは22歳である。
すでにこの歳にして、人生を知ってしまって、悟ったような歌声である。
ポールがこの曲のギターとベースのリフを「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」に転用したのはマニアでは有名なのだけれど、しかし、ここでのこの曲は、完全にジョン・レノンの独り舞台である。
こうなると、当時20歳のポールも20歳になるかならないかのジョージもコーラスを入れるどころではなくて、ただただバックで演奏しながら、ジョンの歌声に圧倒されたと思えわれる。
ちょうどBBCに出演していた1965年あたりまでは、やはりジョン・レノンが他の3人を引っ張っていたのだろう。
「Vol.1」の時は「キープ・ユア・ハンズ・オフ・マイ・ベイビー」のジョンにやられたのだけれど、今回もやっぱりジョン・レノンである。

↓これは「Vol.1」に収録されていたキャロル・キング、ジェリー・ゴフィンのカヴァー「KEEP YOUR HANDS OFF MY BABY」
ジョンの歌声が眩しい。

http://www.youtube.com/watch?v=ShSEF8W1rKk
↓これはリトル・エヴァが歌ったオリジナル。リトル・エヴァがキャロル・キングのベビーシッターだった事は有名。
http://www.youtube.com/watch?v=FCUNa_RIIxE


ビートルズのリーダーはジョン・レノンであったことが、改めて感じることのできる音源である。
そうなのだ、ビートルズはジョン・レノンのバンドだったのである。
だから、解散後ポール・マッカートニーは頑なにビートルズを避けてきたのである。
それを「君はビートルズだったんだ」とポールに助言したエルヴィス・コステロは、ポールにとっては恩人なのだろう。ポールからビートルズを取り上げてしまうと、ポールではなくなるのだから。
そのあたり、ポールという人はああ見えて頑固だからね。

ここでのポール、ジョージ、リンゴの歌声は、当然ながら若々しくて爽やかな感じだけれど、ジョン・レノンだけは違う。
人生をかけているような歌声が全編を覆っていて、さすがにこちらも聴いていると背筋がピンとなる。
こういうジョン・レノンの歌声に、我々はやられたのである。凄まじい。

内容は1994年に「Live At The BBC」として発売されたものから、漏れたものが中心になっている。
しかし、前回漏れたものであっても、ジョンの歌声、そしてポール、ジョージ、リンゴの歌声は北極星なのであって、いつになっても輝きが失われていない。
中には前回収められたヴァージョンよりも、素晴らしいものもゴロゴロ入っている。

よく知られているようにBBCでの出演時は、レコードには収録しなかった曲が多く演奏された。
殆どがカバー曲なのだけれど、こうやって聞くとやはり彼らはロックンロールバンドだったのだと再確認させられる。
本来、新作の宣伝の出演なのだろうけど、新作は宣伝しなくても売れる、という自信がみなぎっているようにも聞こえる。新曲を演奏しなくても、ファンは自然と新作が欲しくなってしまうだろうな、こんな演奏や歌声を聴かされたら。
ビートルズは世界中の正しい若者たちの正義のヒーローだったのだから。

こうなったら、あの「ライヴ・アット・ハリウッドボウル」もちゃんとCD化していただきたい。
現在のところ、公式にちゃんとライヴ・バンドとしてのビートルズを体感できるのは、アンソロジーの一部と、このBBCライヴだけである。
アップルの偉い方に会えるならば、そのあたり「早く出してもらわないと困ります!」と親切丁寧、かつ下からペコペコとお願いしたい(笑)。

「Live AT The BBC Vol.2」は、ジャケット写真が1963年のパリで撮影されたものなのに、カラーというのが、個人的にはうれしい。
ビートルズというのはモノクロームが良く似合うけれど、このカラー写真は素敵だな。
その美しい4人の写真の中で、ポールが小脇に抱えているシングルレコード盤は、誰のなんていうレコードなのだろうか。
気になってしょうがない。
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↓「Live At BBC Vol.2」発売プロモーション用フィルム
http://www.youtube.com/watch?v=RkPZH4MYCKM
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# by hirowilbury | 2013-11-09 08:00 | ビートルズ

毎年のことなのだけれど、この時期になると世間はクリスマスの色が濃くなる。
元々クリスマスというのは、イエス・キリストの誕生日をお祝いする日であって、世間でどれほどの人が誕生日のお祝いをしているのだろう。
よくわからないけれど。
小生も、クリスマスが近づくと、意味もなくワクワクしてしまう。
小さいころの楽しみは、誕生日と、そしてクリスマスだった。単純にプレゼントが貰える唯一の日だったから、ということなのだろう、きっと。
あと、デパートなんかに行くと、この時期ツリーとかが装飾されていて、BGMもクリスマスソングが流れてワクワクしてしまう。

普通小学生の子供が欲しがるものとしては、普通おもちゃである。
しかし、小生は小学校に入学するまでは、ずっとレコードをお願いしていた(笑)
ずっと、シングルレコードだったのだけれど、小学2年の時に初めてサンタクロースにLPレコードを貰った。
それが「BEATLES 1962-1966」、いわゆる「赤盤」と呼ばれている2枚組のベストアルバム。
しかも、この時の盤が通称通り赤色であって、さすがはサンタさん、センスが違うと唸ったものである(笑)
今考えると、当時「ビートルズ結成20周年記念盤 限定カラーレコード」ってやつだったのね(笑)。
ちなみに、このアルバムを繰り返し繰り返し聞いたので、このアルバムの曲順が未だに板についてしまっていて、これではいけないな、と思ったりもする。
↓我が家には1962-1966のセットが7セットほどありますが(笑)、これは初めて買ってもらった彼らのLP
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毎年、小生は必ず1枚クリスマスのアルバムを買うようにしている。
これはサンタクロースのプレゼントが来なくなった、小学5年くらいからなので、もうすでに30年近く毎年1枚購入していることになる。数えてみると、クリスマスのレコードやCDだけでも30~40枚はあった。
小生は基本的に、クリスマスアルバムというのが好きなのだろう、きっと。
家族団らんで聴いて楽しく過ごす、というのに昔から憧れていた、というのもあるのだろう。
我が家はそういうのが、なかったからね。
↓いろいろあるけれど、アナログで毎年よく聞くのがこの2枚かな。
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今まで、色んなクリスマスのレコードやCDを買ったけれど、今でも一番好きなのは、ヴェンチャーズのクリスマスレコードだったりする。すべてインストなんだけれど、これが良い。昔親父がヴェンチャーズのレコードを結構持っていて、それを良く聞いていたからだろう、きっと。



ニック・ロウの2年ぶりの新作は、なんとクリスマスアルバムである。
ニック・ロウを知らない人のために説明しておくと、1949年生まれ。今年で64歳である。
↓ニック先生の新作は「QUALITY STREET」と題したクリスマス・アルバム
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元々キッピントン・ロッジ、そしてブリンズレー・シュウォーツを率いていたのだけれど、解散後あの英国のスティッフ・レコードのハウス・プロデューサーとして、エルヴィス・コステロのデビュー・アルバムなんかもプロデュースしていた。
もちろん自身のソロ活動も活発に行って、デイヴ・エドモンズと組んだロック・パイルの「セカンド・オブ・プレジャー」などは未だに小生の10本の指に入る名盤である。
ここでは詳しくは控えるけれど、とにかく正しいロック・ミュージシャンなのである。
ロックの好きな人は、こういう音をきかなきゃいかんよ、青少年諸君。
↓キッピン・ロッジの貴重な音源を集めたCD
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↓ブリンズレー・シュウォーツの名作「ドント・エヴァー・チェンジ」とベスト盤CD。
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↓ロック・パイル唯一のオリジナルアルバム「セカンド・オブ・プレレジャー」と最近発掘された彼らのライヴ音源。この2枚は宝物なのね。
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クリスマスアルバムを録音しようと思ったきっかけが何なのか、ニック爺には直接聞いてみたいのだけれど、今度のブルーノートのライヴもいけないし、また日本酒をお土産に質問することにしよう(笑)

全部で12曲入っているけれど、殆どが昔からのスタンダートナンバーのカヴァーであって、そのあたり、ニックのアレンジが渋くて、こちらも渋柿を食べた時みたいに、こちらも渋い顔になってしまう。
オリジナル曲もやっているけれど、やはり素敵なニック節になっていて、渋柿を食べた顔も、干し柿くらいの顔に微笑んでしまう。
中にはロン・セクスミスが彼にプレゼントした曲も入っていて、このあたり、甘柿くらい顔がほころんでしまう。
サンバ調の「サイレント・ナイト」のニックに惚れ惚れしていると、いきなり、「ア・ダラー・ショート・オブ・ハッピー」なんていう、ライ・クーダーとの超渋いオリジナルソングが出てきて、身が引き締まってしまう。

基本的には、良き時代の英国でのクリスマスがテーマになっていると思われる。
ジャケットからして、大家族だけれど、クリスマスはみんなで楽しもう、の雰囲気が出てるし。
ラストのロイ・ウッドの「アイ・ウィシュ・イット・クッド・ビー・クリスマス・エヴリデイ」は素敵だな。
このあたり、こちらが構えるとサッと身をかわして、こちらが気を許すと付け込んでくる、キンクスのレイ・デイヴィスに近いカッコよさを感じるな。

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前作の「ジ・オールド・マジック」もそうだったけれど、いや、90年代の彼のアルバムはすべてこういう音であって、何かのインタビューで「もう音楽業界は嫌い。だから自分の音だけを追求していく」なんてコメントがあったような覚えがある。90年代の初期だったと思うのだけれど。
↓前作「ジ・オールド・マジック」。CDの他にアナログ盤も買っちゃった(笑)。このアナログ盤、LPなのに45回転だから、音がいいのね。
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ニックがこんなに枯れた音を出すようになったのはいつからだろう、と考えてみると、あの「パーティ・オブ・ワン」あたりからかな、やっぱり。ライ・クーダーとか、ジョン・ハイアットなんかとつるみ出してきてからだと思うのだけれど、80年代のあのニックのお茶目で、素敵なロックンロールを奏でていた音を知っている人が聞いたら、びっくりしてしまうだろう、きっと。
もちろん、今のニック爺もおしゃれで、素敵で、カッコいい。
↓ニックの名作たち。しかし、現在ほとんど廃盤で残念。早く再発してね。また買うから(笑)
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しかし、なんか、そのあたりから急にニックが老けた様な気がしているのは小生だけかな。
音と同時に、様相も枯れてきた、ということなのだろうか。
個人的には、ポール・マッカートニーにこういう音をやってほしいのだけれどね。
しかし、ポールに老けられてしまうと困ってしまうので、ここは老けついでにニック先生に、この道を極めていただこう(笑)
↓アルバムのインナーより。三國連太郎さんじゃありませんよ(笑)
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今まで何度も書いてきたけれど、小生にとってニック・ロウという人は、ジョンやポール、そしてニール・ヤングと同じくらい大切なミュージシャンであって、これからもこういう風に「あ、遠い国だけれど元気にやってますよ」という風に、何年か1度アルバムを届けてくれたら満足である。
↓近年1stと2ndアルバムのリマスター盤が出て、狂喜乱舞しました。やっぱりアナログ盤も買っちゃった(笑)
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↓これはレコード棚にあったニック先生のアナログ盤。「ニック・ザ・ナイフ」は今でも愛聴盤。ベスト盤「ニックズ・ナック」はジャケットかっこよすぎ!
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↓今年はいけないけど、また日本に来てね、ニック先生。
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クリスマスアルバムとは言っても、立派に十分オリジナル・アルバムとして聴けるので、当分通勤の時の愛聴盤になるだろう、きっと。

しかし、ニック爺、かっこいいな。
ああ、ニックちゃん、好きよ。
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# by hirowilbury | 2013-11-02 21:00 | 音楽

毎日の日課になっているのが、仕事帰りに一杯飲むことである。
以前は、必ず誰かに誘われたり、時には時間のある人にこちらから声をかけて、必ず複数で飲みに行っていたのだけれど、最近はそうではなくて一人で行くことが多い。

元々大勢の人と団体行動はあまり好きなほうではないので、多くても2、3人くらいで飲みに行く方が好きであって、だから、一人でも全く苦にならないのね。
気心の知れた人と2、3人で行くのが全く持ってベストだけれどね。

よく入ったことのない居酒屋とか立ち飲みには一人では入れない、知ってる人もいないから、なんていう人がいるけれど、入れば楽しいのである。
それに、店の中が知っている人ばかりであれば、飲みに行かないよ、小生は(笑)。

当たり前だけれど、知らない人が圧倒的であって、そこで知らない人に声をかけられたりするのが楽しい。
名前も住んでるところも、もちろん歳だってわからない。
たまに性別すらわからないひとだっているから困るんだけど(笑)

仕事が終わる、「ああ、やっと自由だ」なんて思いながら、電車に乗って途中下車して、特に行く店も決めず繁華街を歩く。そしてほとんどセットになっているのが、CD屋を覗くことである。
もちろん必ず買う、といことはないけれど、でもウロウロして陳列されているCDや雑誌や、グッズを眺めてみるだけでもいい。
そこで気になるCDがあれば購入して、居酒屋や立ち飲みに行って、ブックレットを見たりて、楽しんでいる。
それが楽しみの一つである。

ポールマッカートニーの来日が決まって約5か月。
ようやく11/12の大阪会場も京セラドームに決まって、チケットも届いた。
おそらく今までで一番いい席が取れた、万歳万歳を三唱していたら、11/11に追加公演が急遽決まってびっくりしてしまった。

本当は今回、東京、福岡、すべての公演を追っかけてやろうと思っていたのだけれど、さすがに仕事の都合で断念せざる終えなくて、大阪公演のチケット取得にすべてをかけたのである。
とりあえず、11日にウォームアップしていただいて、12日本領発揮していただこうじゃないか、ポール爺さんに(笑)。
11日にはグッズを買いに行って、12日はゆっくり公演の観戦に専念することにしよう。

↓ポールの新作「NEW」。日本盤は世界最高の4ボーナストラック入り全16曲。
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ポール6年ぶりのニューアルバム「NEW」を聴いていると、ポールマッカートニーという人は、一人で飲みに行ったりしない人なんだろうなあ、と勝手に想像してしまった。
有名人だから本当にピンで行くなんてないだろうけれど、もし一人でいける環境であっても行くのだろうか、行かないのだろうか。
おそらく、「行かない」だろう。
多くに人に囲まれて、新しい要素を吸収して作品を生み出していく人なので、そういう事は頭にはないのではないだろう。
一緒に飲みに行った人の友人を通じて、さらに友人を増やしていくタイプなのかな。
聴きながら、そんなことを思ったりした。

↓ちゃっかりいただいた新作宣伝用パンフ。3枚もらいました(笑)
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↓チラシ裏面は現在入手できるポールのアルバムたち。早く過去の名作も再発してね、ポールちゃん。
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6年ぶりの新作と言っても、2011年に昔のスタンダートナンバーをカバーした「KISSES ON THE BOTTOM」を発売したり、そのライヴ映像を出したり、そして過去の作品のボックスセットなんかの発売もあったから、久しぶりな感じはしない。
このニューアルバムを聴いていると、「過去の僕の作品はそれで振り返ってくれればいい。でも新作は新しい事を自由にやるから」というポールの声が聞こえてきそうな作品になっている。
ある時期は遠くへ行った友達から「元気にしてるで」といった手紙のような感じでアルバムを届けてくれたらそれで十分だと思っていたので、こうやって早い手紙のレスポンスはやっぱりうれしい。
ポールの歌声が聞こえてくるだけで、笛や太鼓を持って走り回りたくなるくらい、嬉しいのだから、我々ポールファンは。

↓ブックレットより。
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初めてニューアルバムを聞いたときの印象は1986年の「PRESS TO PLAY」である。
ポールが自ら「あれは失敗作だった」と語る、暗黒時代のポール、と呼ばれる時代のアルバムである。
最近のポールの音つくりの傾向からしてある程度の内容は予想できたのだけれど、これはポールのアルバムの中でも「辛口スパイス」の利いた一枚なのではないだろうか。
↓1986年発表「PRESS TO PLAY」。当時は失敗作のレッテルを貼られて、ポール本人も認めた。
だけど、それは「世間一般に比べて」完成度は高水準。ただし、少しいじくりすぎたかな・・。
ジャケットはジョンの「ダブル・ファンタジー」を意識した?(笑)
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しかし、あの時と圧倒的に違っているのは「ポールの周囲にいる人間のポールに対する接し方」である。
あの時は「ポール・マッカートニーという王様」を知っている人間が制作に携わっていて、ポールが絶対に王様だったのである。
ポールがこう言えば、周りはそうする。
ポールが違うといえば、周りもそれに同意する。
もちろん、今でもポールはキングなのだけれど、しかし、当時のポールは周りを寄せ付けないくらいの神格化された感じがあって周りはイエスマンばかりだった。
だから僕はそうではなくて一人の人間なんだ、という意味を込めて地下鉄なんかで一般市民と触れ合っている風景を収めた「PRESS」のクリップを撮ったりしたのだろう。これは小生の勝手な想像だけれど。

↓1986年「PRESS TO PLAY」からの先行シングル。中学生だった当時は、予約して買いました。名曲なんですけど、中年太りしたポールのPV見て苦笑いした記憶が(笑)
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↓あれ、写真が横向いてる・・横向いてみてください(笑)
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今回、若いプロデューサー4人と組んでいて、おそらくポールの作品に対してもかなり口を出しているように思える。
そしてポール自身、それを望んでいるようにも思える。
そしてそれを心底楽しんでいるようにも見える。

昔からポールは共作とか、共同プロデューサーってのを好む人なので意外ではないのだけど、2000年代に入ってその色が濃くなってきて、そして一緒に仕事をした人は、口をそろえて「ポールとの仕事は素晴らしかった。ポールは素晴らしい人」という。
ビートルズアンソロジーが出る前の、ポールに対する周りのミュージシャンのイメージは違ってきているように思える。要するに、当時は周りが勝手にポールを手の届かない神様だと勘違いして、神格化していたのだろう、きっと。
勝手に、周りが何もポールに対して何も言わなかった、そして言えなかったのである。

ポールという人は元々そうではないのだけれどね。
そんなポールの神的な扱いに一石を投じたのがエルヴィス・コステロだったことは、ポールファンならば誰もが知っている。

↓1989年「FLOWERS IN THE DIRT」からの1stシングル「MY BRAVE FACE」。エルヴィス・コステロとの共作。これでポールは息を吹き返しました。高校生だった小生が涙した1枚。
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今回音の作り方にしても4人のプロデューサーの色が4人4色に出ている。つまりそういうことなのであろう。
ポールが4人のプロデューサーの色に自分の身を任せたのである。

アルバムは12曲収録で、日本盤が世界で一番ボーナストラックを含む16曲入り。
「セイヴ・アス」は80年代のカッコいいポールの典型的なロックンロール。ポール・エプワースとの共作。
アデルのプロデューサーのポール・エプワースとは、その他にも3曲も共作しているし、そのすべてが80年代のポールの良質な部分を再構築した現代のロックンロールである。

↓ブックレットより
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「オン・マイ・ウェイ・トゥ・ワーク」は僕らが知っているメロディアスでリズミカルなポール・マッカートニーである。
これはかのジョージ・マーティンの息子ジャイルズがプロデュース。このあたり、彼の幼いころからポールおじさんを知っている、彼に対するイメージなのだろう。
少しアジアっぽい間奏も入っているけれど、しっかり土台がアコースティックギターで出来ている曲である。
「アイ・キャント・ベッド」は「オンリー・ママ・ノウズ」みたいなリフと「バンド・オン・ザ・ラン」の様な頼りないシンセの音が入って、サビの部分はまるで「ゲット・バック」であるところが微笑ましい。
このあたり、プロデューサーが客観的にポールを見ているから出来る、ポールの過去のパロディである。

イーサン・ジョーンズはなんと、かの名プロデューサー、グリン・ジョーンズの息子である。
ビートルズの幻のアルバム「ゲット・バック」をプロデュースしながら、没にされてしまった親父の敵討ちなのだろうか?非常にポールらしい音に仕上げていて、昔からのポールファンであれば、4人のプロデューサーの中では、彼との相性が一番と感じるのでは?と思われる。
「ホザンナ」はポールらしい、アコースティックな切なさが出ていて、素晴らしい。
ボーナストラック扱いだけれど、「ターンド・アウト」は我々が知っているポップでキャッチーなポール・マッカートニーである。少しE.L.Oっぽい曲なのだけれど。

そしてシングル「NEW」もプロデュースしたマーク・ロンソンは自らポールにプロデューサーを名乗り出た人物であって、先行シングル「NEW」も世間が知っている、我々が大好きなポール・マッカートニーである。
最初にこの曲を聴いたとき、本当に涙がチョチョギレるほど、感動した。
おそらくポールはササッと仕上げた曲なのだろう。しかし、世間はそういうインスタントなポールマッカートニーを愛しているのである。
↓ブックレットより
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全体的にポールの声がノイジーに処理されていたり、音つくりが打ち込み多様でまるでファイアーマンみたいになっているところもあるけれど、やっぱり、当たり前だけれどポールの声なので安心する。
ポール・マッカートニーのアルバムを聴いていて、ポール・マッカートニーの声が聞こえてきて安心するのも変だけど(笑)

↓さて、ポール祭りでも開始しようかな(笑)
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さて、ポールが来日する。
おそらく今回が本当に最後の来日になるかもしれない。
この日はだれに何を言われても、仕事は切り上げて、会場に向かう。
この日はそっとしておいてね(笑)

ポールは行く居酒屋を決めてから行くのかな?なんて思いながら、おそらく小生と同じで決めずに行く人なのだろう、きっと。しかし、徹底的に違うのは、大勢の人と行くんだろうな、と思いながらニュー・アルバムを聴いた。
そしてもし、日本の居酒屋でポールが一人で飲んでいる姿を見たら、小生は間違いなくこう声をかけるだろう。
「I‘ve Been Waiting For You Babe、Paul」
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# by hirowilbury | 2013-10-20 18:01 | ビートルズ

お盆である。お墓参りで帰省してきた。
年に何回かは田舎に帰省する。しかし、もう昔の建物とか道路なんかも殆ど変ってしまって、生まれた地であっても、殆どもう違う場所になりつつある。自分で田舎を車で走っていて、道に迷うなんてこと、思っても見なかった。
所々に自分にとって懐かしい場所はあるけれど、もう数えるほどになってしまっている。
今回も色々車で街中を走ってみたけれど、道もよくわからない(笑)
なので景色も昔からそう変わっていなくて、自然がそのまま残る場所を走る事が、多くなってきて、それが帰省時の楽しみになってる。

変らないというと、昔からよくお世話になったレコード屋のおじさんに挨拶に行った。
小生が小学生の時から、レコードを買ったり、買わないのにジャケットを見つめに行ったり(笑)していた、地元のレコード屋さんのおじさんに。
毎回、帰省した時には挨拶に行くのだけれど、聞くと、もう3年で定年だそうだ。小生はもう40歳になって、おじさんは57歳である。
つまりそういうことなのだろう。最初に出会ってから、33年ほどの付き合い。
時は流れたのである。
おそらく小生のことは、自分の親よりご存じなのではないか、と思われるくらいの付き合いである。
昔から、シングル盤を買っただけなのに、いろいろビートルズ、ポールの販促グッズをわざわざ取っておいて、いつもくれた。今でも殆ど大切にしていて、ポスターなんぞしっかり、筒に入れて保管している。
今まで何度か引っ越ししたけれど、それでも全てちゃんと大切に保管している。
画家の横尾忠則氏が4人を描いたポスター。これは貴重品で、そのおじちゃんはわざわざ小生の為に、保管してくれて、ポールの12インチシングル「テイク・イット・ア・ウェイ」を買ったときにおまけでくれた。このポスター、今では超プレミアがついていることで有名である。

↓これが当時いただいた横尾忠則氏のポスターと、その時買った「テイク・イット・ア・ウェイ」の12インチ。
あれ?画像がまっすぐにならない・・。
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↓横尾さんは70年代のサンタナのアルバムジャケも手掛けた方です。世界的に有名。
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こういう風に行きつけで、昔から気心も知れていて、あうんの呼吸に近い町のレコード屋さんのおじさんがいる店。おじちゃんには、小学低学年の小生が「おっちゃん、こんな曲のレコード探してる。♪ラララ~」とメロディを目の前で歌ったこともある(笑)。おじちゃんは「なんじゃ、その歌(笑)」と言いながらも、他の店員さんに問い合わせながら、その下手な歌声を元に、その曲を探して、レコードを取り寄せてくれたこともあった。
こういう風にレコードを、CDを買う機会はもうなくなっていくのだろう。


そして母の実家、生家。墓参りに行ったけれど、ここはほとんど昔と変わっていない。
家が老朽化したりして建て替えている家もちらほらあるけれど、基本は昔の道や、畑、そして川なんかもそのまま残っている。
↓昔走り回った田舎の道。昔から殆ど変らず。
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夏休みの半分以上をここで過ごしたこともあった。毎日毎日、走り回っていた道もそのままである。魚取りをした川や、夏休みスタンプカードを持って通ったラジオ体操の公民館もそのまま残っていた。
おばあちゃんに手を引かれながら、お菓子を買いに行った駄菓子屋さんも、もうお店はやっていないけれど、ちゃんと建物の残っている。
こうして、自分の行きたい場所を訪れながら、お盆の帰省は終了した。
次、帰省できるのは正月だろうか。
時間があれば、一人で車を飛ばしてお忍びで帰るのも、いいかな。

さて、お盆が終わると、次は11月のポールである。
もう、9月も10月もすっ飛ばして、早く11月が来ればいいのに(笑)。


ポール・マッカートニーの来日が正式に決まった。
今までポールはソロとして3回来日している。
最初は1990年で小生は高校生だった。このツアーの時は1980年にウィングスで来日しながら、成田空港でお縄になってしまった事もあって、もう毎日TVに噛り付き、ポールの映像が流れればポールと名の付く番組は、何でもヴィデオテープに録画、ポールが記事になれば、雑誌から新聞から、あらゆる記事をスクラップして保管して一人優越感に浸っていた。
新聞の番組欄に「ポール来日特集」と書いてあった当時放映されていた番組はほぼすべて録画して保管した。
中には、「とんねるずのみなさまのおかげです」を録画して、あとで見てみると、ポールはポールでも、ポール牧が「はーい、私がポールよ」と指をバチバチ鳴らしながら出てきて、憤慨したこともあった(笑)。今でも、そのVDテープ、持ってるけどね(笑)。
↓1990年初来日のツアーパンフ。左上、下は日本以外のパンフ。右は日本語版パンフ。あ、右下は会場で買った懐かしのテレフォンカード(笑)画像が横向いてる・・。
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来る日も来る日も当時の最新作「フラワーズ・イン・ザ・ダート」を聴きながら、普段、学校の勉強で使うこともなかった英和辞典なんかを見て、「砂にまみれた花、ってタイトル、ポールらしいな。」なんて思いながら、収録曲の訳詩を自分でやったこともある。訳していくうちに、「ああ、ポールはやっとビートルズを過去の自分の功績だと認めたんだな」という事も実感できた。それが、あの時のツアーのビートルズナンバーの多さだったのである。
↓フラワーズインザダート関連。シングルカット曲もアナログで買ってました。
 12インチ盤、種類が多すぎて1枚だけ掲載します(笑)これも画像が・・・。
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事前に、オープニングナンバーは「フィギュア・オブ・エイト」だと知って、自分の前にポールが現れる光景を思い受べて、毎日学校どころではなかったのである。ビートルズナンバー満載のコンサートだけれど、ちゃんと新曲をオープニングに据えている所に、当時ポールはまだまだ現役バリバリミュージシャンを意識している、という事で嬉しくて仕方なかった。そして、ポールの髪が肩まで伸びていたことも、嬉しかった。
ポールは自分を見られること、見せる事を意識している。
東京で見たポールは、やっぱり若者を熱狂させたポール・マッカートニーだった。

2回目は1993年、夜行バスで東京へ。オープニングはビートルズの「ドライヴ・マイ・カー」だったのだけれど、ちゃんと当時の最新アルバム「オフ・ザ・グラウンド」の曲も、きっちりコンサートの要所要所で歌われていて嬉しかった。
↓2回目(1993年)の来日パンフ。パンフは茶色の袋に入れられて販売されてました。
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個人的には1990年代に発表したアルバムの中でも、一番ライヴを意識したアルバム。
バンドに拘ってポールが作ったレコードだけれど、ウィングスの「スピード・オブ・サウンド」みたいに、他のメンバーに歌わせることはなくて、ここでもポールはちゃんと「自分を見せる事」を意識していることに、熱狂した。
たしか、当時ポールは「前回のライヴでファンが何を望んでいるのかが分かった」と発言してたけれど、要するにそういうことだったのね。
↓当時の最新作「オフ・ザ・グラウンド」のアナログ。個人的には愛聴盤。
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↓このツアーをまとめたライヴ盤「ポール・イズ・ライヴ」、アナログは2枚組。ジャケは「アビイロード」のパロディ。
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ここでも世界のスーパースター、ポール・マッカートニーは健在だった。

3回目は2002年の「ドライヴィング・レイン・ツアー」。このアルバムは実は評判が芳しくなくて、心配したけれど、ステージで歌うポールはやっぱり、宇宙のスーパースター、ポール・マッカートニーであった。
アルバムでは、ちょうどウィングスで言うと「ワイルド・ライフ」みたいに、この時のバンドの試運転をしたかったのだろう。いまでも、このバンドをバックにしていて、ちゃんと火星一のスーパー・スター、ポール・マッカートニーをサポートしている。
↓ドライヴィング・レインツアーのパンフと会場で使われていた、ナイロン袋。
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↓当時の最新作「ドライヴィング・レイン」、アナログは2枚組。
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今回の来日は4回目である。当初は割と冷静に受け止めたのだけれど、やっぱり金魚鉢で水がなくなった金魚みたいにアップアップしてきた。大変だ、ポールが来る。

40歳の小生が、72歳になるポールを見る。
おそらく、最後の来日になるだろう。そして、小生にとって、最後のポール・マッカートニーのライヴになる可能性は高い。
ジョン・レノンと共に小生の人生を決めた、生き方を決めた人である。
小生にとっても40年間の集大成になると思われる。
それはポールにとって「オール・マイ・ラヴィング」、「エイト・デイズ・ア・ウィーク」から、「エヴァー・プレゼント・パスト」までの道のりでもある。
それは、自分の今まで歩んできた人生の振り返りにもなるのである。
おそらく、ポールのことだから、「今まで自分は間違っていなかった」と自分の道のりが正しかったと再確認させてくれると思われる。

と、のらりくらり書いていると、大阪公演が11月12日に決まったとプレス発表があった。しかしまだ会場は決まっていない。おそらく京セラドームだろう。
すでに、仕事は休みを入れている(笑)。
仕事をしているからポールが見れるのではなく、ポールを見るために仕事をしているのである(笑)。
もし自分が仕事をしてなくてもポールは絶対に、這いつくばってでも見るだろう。

少し前だけれど、ポールのアーカイヴシリーズとして「ウィングス・オーヴァー・アメリカ」が発売された。
よく知られているように、1976年のウィングスの頂点を記録したライヴアルバムである。
このレコードが発売された当時、ウィングスは人気絶頂であって、出すアルバム、切るシングルがほぼすべてチャートの上位に食い込んでいた時代である。
↓豪華絢爛。値段も豪華でした(笑)
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ポールファンならみんな知っているけれど、ここの頂点に上り詰めるまで、ポールの苦労は計り知れないものがあった。アルバムは出せばヒットするけれど、世間の評価はポールに対して冷たかった。今では「マッカートニー」、「ラム」は名盤扱いされているけれど、「バンド・オン・ザ・ラン」を発表するまでのポールに対する世間のポールに対する風当たりはいわゆる「けちょんけちょん」というやつである。
ウィングスは「ポールがライヴ活動を再開するために」1971年に結成された。ビートルズのデビュー前と同じように、ドサ周りからスタートしている。
今では信じられないかもしれないけれど、当初のウィングスはポール以外、素人同然であって、世間の笑いものだったのである。ライヴでコードを忘れて失笑を買ったり、妻であるリンダにキーボードを1から教えてメンバーに加えるという、ポールファンからしても泣きそうになるくらい凄まじい逆境からスタートしている。
↓ツアー開始前のリンダ。
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ポールは逆境に立たないと本気にならない。今までも何度も書いてきたけれど、才能が有り余っているから、普通にやれば平均点以上のものができてしまう。そして世間はそれを手抜きだとか、才能をスポイルしているとか言う。
おそらく本人はそんなつもりはないのだろう、瀬戸際に立つと信じられない才能が発揮される。あの「バンド・オン・ザ・ラン」や、「ノーワーズ」、「ベイビーズ・リクエスト」や「ワンダー・ラスト」のような曲を平然と発表する。

↓アナログ盤も3枚組で再発売されました。素晴らしい音圧。ポスターも復刻。
 こちらはアナログ盤のみに封入されています。
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このライヴアルバムは、ポールがビートルズ解散後、また0からスタートして、再び世界の頂点に立った瞬間を捕えたドキュメンタリーアルバムでもある。
アンコールが当時未発表曲であった「ソイリー」というのも、当時のウィングス人気の凄まじさを物語っているように思える。

↓ツアーには家族も同行。ウィングスはファミリーバンドなのです。
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↓妻リンダに治療?してもらうポール。何歳になっても悪ガキ?(笑)
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それまで頑なに拒んでいたビートルズナンバーを5曲演奏しているのも、ポールが解散から6年たって、ようやくビートルズに対しての蟠りが溶けてきた証拠である。
クレジットが「Lennon=McCartney」ではなく、「McCartney=Lennon」ってなっている所は、ポールの意地だね、きっと(笑)。
今までたくさんのライヴアルバムを発表してきたポールだけれど、ライヴアルバムとしてはこれが最高傑作だろう、きっと。
ツアーからのベスト・テイクを選んだ割には、少しポールの声が擦れているのが気になるけれど、このあたりも含めて淡々とアルバムとして纏めてしまう所が、ポールらしい。勢いを真空パックしたかったのだろう、きっと。
ま、おそらく天然だから、ポールは(笑)。
↓おまけも豪華。これは当時のセットリスト、ポール直筆(のコピー、(笑)
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↓そしてツアーのパンフも復刻して封入。
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↓リンゴも陣中見舞いで参入!二人ともいい笑顔なのだ。
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おまけも凄まじい。今ではツアーにカメラマンを同行させるのは当たり前になっているけれど、当時カメラクルー、カメラマン、そして画家を同行させてスケッチさせていたというのはびっくりしてしまった。
↓ツアーに同行した英国の画家ハンフリー・オーシャンによる80ページのスケッチ。
この人は10ccの名盤「オリジナルサウンドトラック」のジャケを書いた人。
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このあたり、このツアーがポール自身ハイライトになる、と確信していたからだろう、きっと。
このアルバムを聴いて、ポールはジョンに比べて軽い、甘い、などと言う方がおられたらもうサヨウナラというしかない。それくらい、素晴らしいウィングスのロックショーなのである。

↓とにかくおまけが凄まじい。
写真いっぱい。毎日見ても飽きない(笑)
リンダの写真集「LOOK」も一冊そのままおまけ!
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合わせてそのツアーを記録したライヴ・フィルム「ロック・ショウ」も初めてDVDになった。今まで画像の悪い、VHSしか持っていなかったので、嬉しい。
↓やっと美しい画像でDVDになりました。
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基本「オーヴァー・アメリカ」と同じ構成、流れで収録されているけれど、美しくなった映像と、良くなった音で、更に素晴らしい作品に蘇っている。
リッケンバッカーを振り回して熱唱するポール、これを観て感動しない人は、もうお付き合いを考えさせていただこう(笑)

↓5月にはこのフィルムの映画館公開を観てきた。大迫力で、こんなにこの映画はきれいだったかな?と思うくらい鮮明な映像と音の迫力に唖然。
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いよいよ盆が終わって、秋が来たらポール。
小生はいつも「ドリンク・トゥ・ミー(ピカソの遺言)」のポールの「♪アイヴ・ビーン・ウエイティング・フォー・ユー、ベイヴ。」という歌声を聴くたびに、それはこっちのセリフだわ、ポール、と答えるようにしている。

↓早く来い、ポール(笑)
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↓次のリマスターはこれか?
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# by hirowilbury | 2013-08-15 18:01 | ビートルズ

先日の続きである。
本当は先に3枚ほど紹介したかったのだけれど、やはりビートルズ関係のCDを紹介するとなると、つい熱が入ってしまって長くなってしまって。。
なので、二回目は1枚の紹介。

このCDはオフィシャルなのかどうか、よくわからない。怪しいCDである。
タイトルは「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」。
こういうハーフ・オフィシャルっぽいCDは、アナログ時代も含めて今まで数え切れないほど発売されていて、殆ど購入を見送るのだけれどね。

↓ヤフー独占販売?やっぱり、ハーフ・オフィシャルってやつですかね。。
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内容は、昔、確かにオフィシャルで出回っていた音源もあるけれど、録音から50年が経過して、どのレコード会社でもビートルズの音源を発売して良くなったということなのだろうか。
このあたりの音源をビートルズのメンバー、それからオノ・ヨーコ、オリヴィア・ハリスンが認めたとは思えないのだけれど。

このCDは2枚組で、1枚目は例のトニーシェルダンのバックでデビュー前のビートルズが「ビート・ブラザーズ名義」で演奏したものである。
要するにトニーシャルダン&ザ・ビート・ブラザーズ名義。
ビートルズがバックを演奏している「マイ・ボニー」というシングル盤を、ある少年がブライアン・エプスタインの経営するレコード店へ購入しに来店し、問い合わせするも在庫が無く、品揃えを売りにしていたブライアンは、このレコードの存在を検索しまくって少年の要望に応えたのである。
これが、後にビートルズのマネジャーとなるブライアンとビートルズの最初の出会い、と言われている。色々諸説はあるけれど。
そして、そのビートルズがブライアンのレコード店近くのキャヴァーン・クラヴというライヴハウスで演奏していると聞き、すぐさま出向いて、彼らの演奏を聞いて、ひと目で魅了され、自らマネジャーを申し出たのである。演奏なのか、彼らの姿に魅了されたのか、というのも諸説があるんだけどね。

↓収録曲は全部でインタビュー音源も含め49トラックス。
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↓その他のラインナップはこちら。殆どがデビュー前、直後の音源。このラインナップに「STYX」って(笑)
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でも、本当にビートルズが「ビートブラザーズ」名義で演奏したのは8曲ほど。
だからトニーの音源が21曲も入っているけれど、それ以外の音源は別のバンドの演奏だと思うのだけれど。
昔から手を変え品を変え、何度も再発売されてきた音源である。
小生も探してみたら過去に購入したLPや、CDが結構あった。

↓バックバンド時代のCD。「ビートルズ1961」はCD初版で中学1年の時購入。帯も懐かしいシール式で3、300円(!)、国内盤だけれど、盤はドイツプレス(^^;27年前、CDno黎明期ですね(^^;
 「ヤング・ビートルズ」もテイチクから発売された同種の音源。これも1986年購入。当時まだ、彼らのオリジナルアルバムはCD化されてなくて、こういう「参考書」的なCDしかなかたんです。

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それから英国BBCラジオでデビュー前に出演した貴重な出演から「ドリーム・ベイビー」や「ベサメ・ムーチョ」、それと「ピクチャー・オブ・ユー」なんてのも入っている。これもドラムはピート・ベストである。まだリンゴは加入していない。
これもオフィシャルなのか?昔、ブートでは聴いたけれど。。

おそらく当時ファンがAMラジオをテレコのリールテープに録音した音源だと思われる、非常に音質の悪い録音である。しかし、デビュー前のビートルズのラジオ出演である。残っていたこと自体が奇跡ということなのだろう、きっと。
ポールがロイ・オービスンのモノマネみたいに歌っているのが微笑ましい。

↓ビートルズの英国BBC音源を1994年に公式に発売した「LIVE AT BBC」(下)。この場所、小生もイギリス行った時、同じカットで写真撮りました(笑)
未収録になった音源がさらに「Vol.2」(右上)「Vol.3」(左上)とブートレッグで発売。
1995年ごろですね、発売は。ジャケも良くて、実は今でもよく聴いてます。
「Vol.2」に音の悪いその3曲が収録されてます。

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2枚目は全21曲で、頭10曲が、あの有名なデッカ・オーディションのテープである。これもドラムはピート・ベスト。
この音源も昔、オフィシャルでレコードが出ていた。昔懐かしいトリオ・レコード、あとテイチク・レコードから出てたのを所有している。田舎に置いてきたけどね。
この時はビートルズではなくて、バンド名が「シルヴァー・ビートルズ」である。
なんか、老後のボランティア団体みたいなバンド名だな、シルバー・ビートルズって(笑)…。

↓「デッカ音源」のアナログ盤はやはり実家か。。その代わり、テイチク発売、彼らのインタビューレコードが出てきました。上の2枚はピクチャーレコード。対訳を必死に見ながら聞いたものです。テイチクからは1985年か86年ごろの発売かな?その前は1981年、2年頃、トリオから発売されてた記憶あり。
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1962年1月1日。この音源はかの有名なレコード会社のオーディションテープなのだけれど、この演奏を聞いたデッカのディック・ロウは「この手の音楽は流行らない」とビートルズを不合格にする。
そして、この不合格になったオーディションのテープを持って、マネージャーに就任したブライアンエプスタインは英国中のレコード会社を走り回る。しかし、どのレコード会社にも見向きもされず、諦めかけた頃に立ち寄ったのがEMI。興味を持ったのが、EMIのジョージ・マーティンだったという話は有名であり、今では伝説である。

その後、ビートルズが「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューして「プリーズ・プリーズ・ミー」のヒットを放って、「抱きしめたい」で世界に羽ばたいて行ったことは、承知の事実である。
ビートルズの才能を見抜けなかった、デッカのディック・ロウはその後、即刻クビになったらしい。

しかし、演奏はおぼつかない感じだけれど、流石に4人の歌声は若い。
特にポールは若くて、まだ幼い感じである。
ジョージもたくさん歌っているけれど、まだまだ不安定である。
昔から思っていたのだけれど。なぜこの時、ジョンとポールはジョージに3曲も4曲も歌わせたのだろう。
どう考えても、自分たちが真っ先に歌いそうな二人である。
このへん、小生の中で昔からの謎である。

ほとんどがカヴァー曲であって、このあたり、マネジャーであるブライアンの策略のような気がする。昔からよく知られているスタンダートナンバーを演奏させた方が、スタッフ受けもいい、と考えたのだろう。

その中でビートルズは3曲のオリジナルを演奏しているけれど、ここでは「ラヴ・オヴ・ザ・ラヴド」が収録されている。ポールが後にシラ・ブラックにプレゼントした曲である。少し話が逸れるけれど、シラ・ブラックは、後にビートルズの「妹分」としてデビュー、後に英国を代表する歌手になる。デビュー前は、キャバーンクラブのクローク嬢をしていて、ビートルズには可愛がられた人である。マネジャーは同じブライアン・エプスタインである。

話を戻して…
「トゥ・ノウ・ハー・イズ・トゥ・ラヴ・ハー」を歌っているジョン・レノン。
本当にこの人はこの時21歳なのだろうか。
もともと小生はこの曲自体が大好きなのだけれど、ここでのジョンの歌声はどういうことだろう。
まるで既に人生を知り尽くしたような歌声である。
ジョン・レノンという人は、21歳で、この時すでに人生を悟っていたのだろうか。

その他、キャバーンクラブでの音源も3テイク入っている。
2テイクが「サム・アザー・ガイ」であって、ひとつはフィルムも存在する、1962年8月22日のヴァージョン。もう一曲が1962年9月5日のテイクである。その日の音源は「カンサス・シティ」まで入っている。これは、オフィシャル・アンソロジー「ビートルズ・アンソロジー」にも一部公開されていたヴァージョンなのかな。
9月5日の「サム・アザー・ガイ」。
こっちの演奏の方が素晴らしい。ファンが興奮するのもわかる。
キャバーンクラブでの音源が残されている自体、奇跡的なのだけれど、小生が見たいのはこの時のビートルズである。
ちなみに、この時の映像はドラムがピート・ベストからリンゴ・スターに変わった直後。
ピートの人気が高かったので、フィルムの最後に「ピートを出せ!」というファンの罵声が聞こえる。

↓1962年8月22日、キャバーン・クラブでのビートルズ。映像自体、奇跡的。
http://www.youtube.com/watch?v=gFSP6wK2gwU&sns=em

ここでもやはり、ジョンレノンがメンバーの中では、一歩、いや、二、三歩ほど抜きん出ている。
MCも間違いなく、ジョンレノン、その人の声である。
ポールもジョージもそれぞれ、20歳、19歳と、やっぱりまだまだ流石に青い。

↓これは、ハンブルグ時代のライヴを収録した2枚組ライヴ。これも4人の発売許可があったか微妙。
でもこれは公式に発売されたレコード。これは小学6年の時大枚叩いて買って、音の悪さに愕然とした、でも何回も聞いたレコード。演奏のスピード感は、パンク?

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後はキャバーンクラブでのリハーサルなんてのも入っている。
後に再演することになる「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」、「ワン・アフター・909」とか、ポールのオリジナルインスト「キャッツ・ウォーク」なんかも入っている。このあたり、ブートを聞いているファンにはおなじみなのね。

↓「デッカ・オーディション・テープス」と呼ばれる彼らのオーディション音源。
一時期、トリオ、テイチクから「レノン・マッカートニー作品以外」を収録した公式なLPが出てましたが、これはそれも完全収録したブートCDです。
このCD、先ほどのキャバーンリハーサル音源も入ってます。

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「アイ・ソー・ハー~」は、イントロにハーモニカが入っていて、非常にブルージーである。
後のチャックベリー風ではなくて、原型はこうだったのだろうか。
こういうテイクを聞くと、ビートルズのデビュー曲になぜ「ラヴ・ミードゥ」が選ばれたのか、わかったような気もする。

そして最後はなんと、オフィシャル音源の「ラヴ・ミードゥ」(リンゴのドラムヴァージョン)、そして「P.S.アイ・ラヴ・ユー」が入っている。50年超えたらこういうことになるのか。これでいいのか、EMI。

↓発売から50年が経って「音源を使える権利」がフリーに? デビューシングル「ラヴ・ミー・ドゥ」
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となると、10年後には「レット・イット・ビー」や、「ゲット・バック」なんかもこうやって名もしれないレコード会社が自由に音源を使える、ということになるだろうか。。
これは複雑な心境である。こうなってくると、世の中混乱してしまうと思われる。

最近ジャズのCDとか、50年代以前に活躍したミュージシャンの音源が安価なCDで、しかも1枚に何曲も詰めて販売されている。
マスターテープを使用しなければ、音源としては発売しても良い、ということなのだろうか。
よくわからない。
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# by hirowilbury | 2013-05-11 09:35 | ビートルズ

とりあえず何作かを。

久々の更新になってしまった。
この間、「更新はどうなってる、はよ更新せんかい、えっ!」と優しいお言葉でメールもいただきました。
えらいすみません(笑)

前に更新したのが2月だったので、すでに3ヶ月近くが過ぎたことになる。
今年は少しCDの購入量を減らして、今まで購入して聞けてなかったものを、と思っていたのだけれど、やはり甘い(笑)
新作は聴く数が減ったけれど、しかし、まさかのデヴィッド・ボウイの新作も良かったし、結局今年も今までとあまり購入量は変わっていない。
クラプトンの新作も良かった。近年、駄作(ファンの皆様、スミマセン)が多かったクラプトン爺、今回は「自分で曲を書いていないから」良い(笑)。
↓クラプトン、久々の傑作。
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アルバムにポール爺とデュエットも収録。クラプトンとポールが、スタジオアルバムの中で共演するなんて、長年のビートルズファン、ポールのファンからすると感慨深いものがある。
あ、「フリーダム」では共演してたけどね。

今日は軽く、その一部を自分への備忘録も兼ねて、紹介しておく。


■「Maybe I'm A Mazed」/Paul McCartney&Wings

5月の下旬に我らがポール爺、1976年のウィングス時代の3枚組ライヴアルバムがCD3枚+DVD1枚でボックスセットになって、リイシューされる。
もう、このボックス、同時発売されるアナログ3枚組、そして別に発売されるDVD「ロック・ショー」も予約しちゃったもんね。
↓オリジナルは3枚組LP。これは見開きジャケットを広げたところ。
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当時、3枚組ながら全米でNo.1になっていて、ビートルズ解散以降のポールの苦悩を知っているファンからすると、涙が出そうなポールの逆襲、その集大成がこのライヴアルバムである。
↓ポール2回目の頂点。勿論1回目はビートルズとして。
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ここに至るまでのポールの苦悩は、このボックスセットが発売された際に語るとして、当時と同じように、アルバムより先行シングルとして、「Maybe I'm A Mazed」がカットされた。

よく知られているように、この曲はファーストソロ「マッカートニー」収録のナンバー。
そのアルバムではポールがすべての楽器を演奏していたけれど、ここでは勿論、ウィングスの演奏。
発表当初はシングルカットされずに、アルバムの中の名曲の一つだったのだけれど、このライヴが発売された際に、シングルカット。ポールもこの曲を気入っていたのね、ここでライヴ・ヴァージョンをシングルにしたってことは。
これが全米10位を記録。
↓12インチは音が良い。ピクチャースリーブはなし。レコード袋に直接印刷されたタイプは発売当初と同じ。
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今回再発売されたのは、LPサイズの12インチであって、45回転、Aサイドが同曲シングルヴァージョンのモノミックス、そしてアルバム・ヴァージョンのモノミックスが収録されていて、Bサイドは
同曲のステレオ・ヴァージョンが入っている。

なぜこういうことになったのかというと、つまり、AMラジオでのオンエアではAサイドを、FMラジオではBサイドをオンエアして欲しい、というポールの希望であって、この12インチシングルは、プロモ用のシングルである。
↓A麺はモノミックス2ヴァージョン収録。
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12インチって80年代に大流行したのだけれど、すでに76年の時点でこういうフォーマットを作成
していたポール爺。あなたは、やっぱりえらい。
入手してから、いままで何百回と聞いてきたこの曲を、また何十回って聞いてしまった。
リマスターの音源を使用しているので、非常に音もクリア。12インチ45回転ということもあるのだろう、非常に生々しい。

ってか、このアルバム、ベースの音、デカイ(笑)

この曲のベースはデニーレインだけれどね。


■「The Next Day」/David Bowe

デヴィッド・ボウイである。
彼のアルバムは全て聞いてきた。
宇宙からやってきた異人、地球人離れしたミュージシャン。
彼のレコードは無機質なのである。尖っている。そして感情を感じない。
これが小生のデヴィッド・ボウイのイメージ。
ジギー・スターダスト、だとか、スターマンだとか言われても何だか分からんくらい、無機質。

10年ぶりの新作である。
体を悪くして、もう新作は諦めていたけれど、見事に復活である。やはり宇宙人なのだろう、彼は。

↓左が新作。右は往年の名作「HEROS」
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1曲目の「ザ・ネクスト・デイ」が鳴る。「ダーティ・ボーイズ」、「ラヴ・イズ・ロスト」、そして「ホエア・アー・ウィ・ナウ」が流れる頃には、完全にCDのブックレットを取り出して観ていた。

一言で言うと傑作である。
久々の快作。楽曲がいい。歌声がいい。そしてなによりデヴィッド・ボウイが生き生きしている。
まだまだ、ロックは勝てるのだ。
全17曲、60分。

ジャケットはかの有名な名作「ヒーローズ」のジャケに「The Next Day」と仮タイトルのように文字が貼り付けられている。そして「HEROS」の文字の上には斜線が引かれている。

デヴィッド・ボウイはまだ、勝てる。

■新・名盤探検隊色々

1997年に、レアで入手困難なレコードから、隠れた名作まで素晴らしい発掘で当時、大反響、いや、中ぐらい?
いや、マニアを唸らせたワーナーの「名盤探検隊」が「新」となって復活である。
当時、小生、恥かしながら、このシリーズほぼ制覇したはず。友人に「レコ助くん」って呼ばれたもん(笑)。
前回とラインアップがダブっているモノもあるけれど、今回は全てデジタル・リマスターであって、しかも価格が1200円。基本的に、日本に保管されているマスターテープからのリマスターだろうから、少し音が粗い部分もあるけれど、許す(笑)

↓とりあえず5枚載せておきます。ジュディ・シルの1stは超名盤!
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目玉はいろいろあるけれど、小生が大好きな「Jo Mama」の1stと2ndがリマスター。
1stは以前紙ジャケになった時も購入してるから3回目の購入(笑)。
そういう意味では、初めてリマスターされた2ndが嬉しいな。
ダニー・クーチのギターカッティングが素晴らしい。

↓1997年購入時のCD。当時熱狂的に聴きました。
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そして、キャロル・キングの「タペストリー」と同じメンツ、でもタペストリーとは違って、ダニーが完全に主導権を持っているから、黒くて太い音。
特に2ndはトム・ダウドの制作。南部の音にも精通した彼のプロデュースで、非常にファンキーで男らしい音に。
↓2007年、2回目の買い直し(笑)この時は紙ジャケ!
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個人的には1stの「セイリング」は、バンドでベースを弾いてた時、フレーズ参考にしました。

jomamaは別にして、ダブらないように、今回も制覇、目指します。
次は5月に第二弾。ポール・バタフィールド・ブルース・バンドも再発なのね。

最近は「音楽の版権は50年」というものが切れた、ということなのか、ビートルズ関係も怪しいCDが発売されたり、超有名なジャズの作品が超廉価盤で売られたり、と少し音楽業界も混乱してるような。。
それがまた、音がよかったりするのね。
↓最近よく見かける「8in4CD」。アナログ落としですが、非常に音がいい。
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今日はとりあえず、3枚。アップのリハビリも兼ねて(笑)。
紹介しきれないくらい溜まっているので、続編はこの連休中にでもアップいたします。

それでは、みなさん、よい連休を。
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# by hirowilbury | 2013-04-29 20:36 | 音楽

ロン・セクスミスの魂

今年になってロックのCDを買う枚数が減った。
ほぼロックで欲しかった昔の名作とか世界的に有名なレコードというのは一通り耳にしたはずで、旧作のリマスターCDやら、豪華なボックスセットやらも出るたびに購入してきたけれど、こちらもほぼ一巡したのではないかと思ったりする。
勿論、知名度が低いけれど名作、と言われる幻の名作の類も大概聴いてきた。
現役ミュージシャンのレコード(CD)を買う、というのも限られた人間になってきた。
なので基本的に、今年は今まで買ったロックのアルバムをじっくり聴こうと思っている。
↓今年はこのラックで聴かぬまま眠るCDをじっくり聴きたい。。。
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よく会社帰りに、CD屋に足を運ぶ。
もちろん今ではネットで買えば便利だし、値段も安い。
しかし、レコードとかCDというのを買うというのは、本来そういうものではなかったはずである。
事実、子供の頃、レコード屋を何も買わないのにウロウロして、欲しいレコードがあると、ジャケットに穴があくのではないか、という位眺めて、入っている曲のタイトルを眺めて、これはどんな曲なのだろう、と一人で空想していた。
そして、美しいジャケットや惹かれるジャケットがあると、音もわからないのに、「欲しいリスト」にミュージシャン名、アルバムタイトルをメモしたりして、「大人になったら買おう」と心に誓ったりしていた。なので、極力今でもCD屋にはよく足を運んで、自分の目で確かめる。

会社帰り、途中下車するとタワレコがあって、ここは地上6階建てで、1階から3階は無印良品というお店が入っている。そして、4階から6階までがタワレコである。そのタワレコの4階は邦楽とDVD、5階が洋楽でロックのCDが売られている。そして6階がジャズとかボサノヴァ、ワールドミュージック、ブルース、クラシックである。
少し前までなら、真っ先に5階のロックのコーナーへ行って、新作のチェックをしたりしていた。
しかし、最近行っても昔のアルバムの再発売コーナーへまず行く事が多くなった。

そして、最近はもっぱら6階のジャズのコーナーへ真っ先に行って、ウロウロしている。
昔の女性ジャズヴォーカルが好きで、昨日もアニタ・オデイの8枚のアルバムが4枚に収録された廉価盤CDとジョニー・ソマーズの1960年の「ポジテヴリー・ザ・モスト」を買った。
↓最近流行りの廉価盤。
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今のロック・ミュージシャンに対する気持ちはそれくらい小生の中で薄まってということなのだろう。もちろん、ちゃんとリアルタイムで聴き続けて、新作が出るたびに購入しているミュージシャンもいるけれど。
その一人がロン・セクスミスである。
↓ロン・セクスミスの全アルバム
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90年代にデビューしたミュージシャンで、小生がリアルタイムで追いかけている数少ないミュージシャン、それがロン・セクスミスである。
彼を知ったのは、1996年のエルヴィス・コステロのジャパン・ツアー。
前座で数曲歌ったのだけれど、これで釘付けになってしまって以来、ずっと新作が出るたびに聴き続けている。当時、コステロもロンにゾッコンで、前座の彼の演奏と歌を、ステージの袖でずっと観ていた、という話があって、コステロはえらい!と妙に感心してしまった。
↓小生が初めてロン・セクスミスを観たコステロの「オール・ディス・ユースレス・ビューティツアー」。ロンは前座でした。
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とにかく、ファーストアルバム「ロン・セクスミス」(1996年)は美しい。
今でもピッカピカに輝いている。
前にも書いたけれど、ファーストアルバムにはミュージシャンの手垢もついていなくて、素っ裸な肌触りがある。そして、これは誰もがそうだけれど、二度とファーストアルバムの純粋な音というのを再現することができない。
↓ロン・セクスミスの真珠のような1st「ロン・セクスミス」
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ビートルズもデビューアルバム「プリーズ・プリーズ・ミー」を作ったけれど、二度と「プリーズ・プリーズ・ミー」を作れなかった。解散間近に、もう一度「プリーズ・プリーズ・ミー」のように、幻となったアルバム「ゲット・バック」を作ろうとしたけれど、失敗した。
そして解散した。
つまり、そういうことなのだろう。
↓ビートルズ末期、「もう一度原点に戻ろう」とポールの呼びかけで全て一発どり。
ジャケットもデビューアルバムと同じショット、カメラマンで撮影。校生まで仕上がってたけれど、結局アルバムはボツ。これがアルバム「レット・イット・ビー」として再編集された。

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ロン・セクスミスはミュージシャンになる前に、郵便配達の仕事をしていたのは有名である。
小生も学生時代新聞配達をしていたので、非常に彼には愛着を覚える。
そうやって、いろんな風景を歌にしていったのだろう。
そしてその仕事をしながら、メジャーデビュー前に1枚アルバムを出している。
1996年にメジャー・デビューを果たしてからは、今までに11枚のアルバム(編集盤、共演盤を含む)を発表。歴代プロデューサーを務めたのは、あのミッチェル・フレーム、チャド・ブレイク、スティーヴ・アール、マーティン・テレフェ、そしてあのボブ・ロックである。
1stアルバムは別格として、個人的にはマーティン・テレフェのプロデュースした5枚目「コブルストーン・ランウェイ」(2002年)が大好きで思い入れも深い。
そして発表するアルバム、すべてが純粋な歌で構築されていて、こういう素晴らしいミュージシャンというのは今、いないのではないだろうか。1stアルバムの純粋さが、ずっと継続されている。
だいたい2作周期でプロデューサーを変えているけれど、ちゃんとロンの世界はすっと守られている。

12枚目の新作「フォエヴァー・エンデヴァー」が発売された。
↓新作です。
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前作「ロング・プレイヤー・レイト・ブルーマー」から約2年ぶり。
前作のプロデューサーがボブ・ロックってのはびっくりしたけれど。
↓前作は80年代のハードロック系を多く手がけたあのボブ・ロックがプロデュースを担当。
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今回はあのファーストアルバムをてがけたミッチェル・フレーム再びである。
やっぱり、コンビネーションはこの二人が一番だろう、きっと。

アルバムを手に入れた日は、仕事から酷く疲れて帰って、すぐに風呂に入って寝ようと思っていた。
また、別の日にゆっくり聴こう、と思いながらお酒の準備をしていたのだけれど、やっぱりせっかくロンのアルバムを入手したのだから軽く流しておこう、くらいの気持ちで流していた
しかし・・・。
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1曲目の「ノーウェア・トゥ・ゴー」で、お酒を注ぐてが止まる。
そして3曲目の「イフ・オンリー・アヴェニュー」で、お酒を飲みながら、インナーを観た。そして7曲目の「スネーク・アウト・ザ・バック・ドア」あたりから完全にお酒の手が止まって音楽に聞き入ってしまった。
結論から言うと、久々のロンの快作である。
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名作ではあっても、正直ここ最近の作品には迷いがあったような感じもあった。
しかし、ここでは完全に吹っ切れている。
まず、メロディが良い、そしてアコースティック・ギターでちゃんと土台が作られて、アレンジも至ってシンプルであって、余計な装飾がない。
所々、ホーンが入ったりいるけれど、ちゃんと中心にはロンの歌声がある。
ロン・セクスミスのアルバムはこうでなければいけない。

1曲目のタイトルが「ノーウェア・トゥ・ゴー」、2曲目が「ノーウェア・イズ」と否定形が並ぶのが気になったけれど、裏を返せば2曲とも「NOWHERE」→どこにもいない、と、「NOW HERE」→ここにいる、というダブルミーニングかもしれない。ジョン・レノンみたいに。
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こういう風に自分の人生を同じようにリアルタイムで、美しいアルバムを出してくれるミュージシャンがいてくれる、というのは心底嬉しい。

間違いなくポール・マッカートニー、ニック・ロウ、ニール・ヤング、その他そう多くはないリアル・タイムで聞いているミュージシャンの中で、大切なミュージシャンの一人がこのロン・セクスミスである。
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# by hirowilbury | 2013-02-09 22:07 | 音楽

明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。
いつも沢山のアクセスを頂き、ありがとうございます。

年内には一度更新しようと思ったのだけれど、中々実現せず新年明けてしまいました(笑)。

帰省したのはちょうど昨年の正月だからちょうど1年ぶり。
今年は雪が降らなくて、スタッドレスタイヤを履くも、活躍の場はなく。。
兵庫の北部は今日辺りから雪が降るみたいなので、間が良かったと言えば良かったのだけれど、少しほっとしたような、がっかりしたような。。

今年もいつもと変わらない正月になった。
車でブラブラと市内を走り、自分にとっては地元なので観光地ではないけれど、ちゃんと観光地として機能していることを城崎に行って確認して、自分が生まれた生家も確認して、高校の同窓会に行って、ダウンタウンのガキ使を観て、年越しそばを食べて、おせちを食べて、親戚へ挨拶へ行って、お酒を飲んで、カラオケを歌って、それから帰りにとんねるずのWBCメンバーとの野球対戦を見ながら帰宅。

こういう風にいつもと変わらない田舎の正月が一番である。

帰省中も寝るときになったら聴いていたのが、ポール・マッカートニー&ウィングス、1978年の名作「LONDON TOWN」。そして、田舎から帰ってきて、今年最初にターン・テーブルに乗ったのがこの「LONDON TOWN」である。

↓1978年ウィングス「LONDON TOWN」
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↓付属のポスターより。内容は非常に英国的、しかしアルバムはアメリカヴァージン島に浮かぶヨットの上で気分転換も兼ねてレコーディングされた。
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ポールの作品の中では比較的地味で、大きく取り上げられる事も少ない。
しかし、小生にとっては着慣れたセーターみたいに、非常に愛着がある。
「BAND ON THE RUN」や「VENUS AND MARS」みたいに、煌びやかな大傑作でもない。

↓予約だけで200万枚を記録した大ヒットアルバム、1975年「VENUS AND MARS」。これはアメリカオリジナル盤。
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↓全曲聞けます。「VENUS AND MARS」/WINGS
http://www.youtube.com/watch?v=Zc1Ygaz2v1g

「LONDON TOWN」は、どこか未完成で、突貫工事みたいなところがあるけれど、しかし、全編非常に英国的な匂いを感じる着慣れたセーターみたいなレコードである。
なので数あるポールのソロの中でもターン・テーブルに乗る機会が多いアルバムである。

まず、ジャケットが良い。
ちょうど絶頂期ウィングスが全米公演で頂点を極めて、母国であるロンドンに帰ってきてポールが「やっぱり故郷はいいなあ」という表情を浮かべていて、それがカラーではなくて、モノクロでリンダ・マッカートニーと共に撮影されている所が良い。
イメージではロンドンはモノクロなのである。カラーではいけない。
靄がかかったロンドンはモノクロなのである。

↓一番左、デニーレインは合成ですね(笑)
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↓ジャケット裏はカラー。当初のアルバムタイトルは「WATER WINGS」と名づけられてました。
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しかし、外国の地名をタイトルにするとなんでこんなに絵になるのだろう。
これがもし東京だったら、演歌みたいである。
豊岡だったら柳祭りみたい。
奈良であれば大仏。
大阪とつけたら、雨の御堂筋か(笑)。
「ロンドン・タウン」と言われるだけで、もう霧が立ち込めて少し肌寒い街が目に浮かぶ。
鳥がさえずり、太陽は昇っても、霧が漂っている街。
おお、インターナショナル。

↓WINGS「LONDON TOWN」
http://www.youtube.com/watch?v=S91wLZBPtM4

さっきも書いたけれど、このアルバムの前にポール・マッカートニー&ウィングスは、念願の全米ツアーで全米制覇を果たして、凱旋帰国。
1974年頃から続いた「アメリカの旅」から帰国した。その間、ニューオリンズ、ナッシュビルなんかでその地の音楽を吸収して、それを作品にしちゃったのもポールのすごいところなのだけれど、世界を回ってようやく母国に帰ってきた。
そして帰ってきて発表したレコードが「LONDON TOWN」である。

おそらくツアー中に書き溜めた曲が次々に録音されていったのだろう。
レコーディング途中、ギタリストのジミーとドラムのジョーの脱退、リンダの出産があったので、実質的にデニーレインとポールふたりで仕上げたレコードなので、基本的に「ブリティッシュ色の強い」レコードである。

今までウィングスでは片腕的な存在だったデニーと共作している曲が含まれるアルバムはこれが唯一のものである。
慌ただしかったツアーを終えて、じっくり腰を据えて曲を作りたかったのだろう。

このアルバム以降、ポールは音楽を難しく考えることが無くなったように思える。
自分の音を、素直に出すようになった。堅苦しくなくて。
このレコードの帯にも書いてあるポールの言葉。
「重要なのは音楽が好きかどうかということ。」
要するに、これが好きかどうかということ、なのである。

ふむ、小生、少し何事も難しく考えすぎていたか。
音楽は楽しければ良いのである。
音楽以外も同じく。
楽しく毎日を過ごさなければならない。

↓レーベルもロンドン・タウン(笑)
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ポールという人は共作を好む。
自分一人でやれば十分立派な、標準以上のものができてしまうのに、あえて。
それに共通したミュージシャンがエルヴィス・コステロである。
後年に二人は共作するのだけれど、コステロのアルバム作りの志向とポールの志向が似ているのにニンマリしてしまう。

ポールの「VENUS AND MARS」、コステロの「SPIKE」。
同じようにニューオリンズでの音楽を吸収して、それを自分風に料理して非常にアメリカの音。
そして、それが一段落したら今度は非常に母国英国風にアルバムを作る。
ポールで言うと「LONDON TOWN」、コステロで言うと「MIGHTY LIKE A ROSE」。
そして、そのあと原点に戻るようにバンドサウンドを追いかけるようにポールは「BACK TO THE EGG」で、コステロは「BRUTAL YOUTH」である。
↓ポールとコステロの作品を並べてみると・・。共通点が。
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↓WINGSのラスト作。1979年渾身の名作「BACK TO THE EGG」。これも全曲聞けます!。
http://www.youtube.com/watch?v=3yDSVM5lEY8

とにかく作品の流れがよく似ているのである。
やはり二人は兄弟のようなものなのだろう。

音楽を難しく考えていないところがいい。

昨年の初レコードはビートルズの「ホワイトアルバム」からスタートしたのだけれど、今年は「LONDON TOWN」からスタートしたい。

ロックと同じように、ポールと同じように、難しく考えず、基本から始めなければならない。

今年もよろしくお願いいたします。

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以下帰省時のおまけです。

↓帰省時、城崎温泉のある「大江戸」へ。温泉は行かず、バイキングを。
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↓年越しはもちろん出石そば
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↓お正月はおせちを。お餅は3日間で30個は食べました(笑)
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↓焼豚を甘辛いタレに漬け込んだ焼豚。これはお酒が進みました。
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↓カラオケに出陣。トイレに行くとこんな張り紙が。。。ww
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# by hirowilbury | 2013-01-03 17:16 | 日記