「ピートの鼻」ザ・フー、ピートタウンジェント

今では通常生活しているときはコンタクトレンズをしていて、帰宅したらメガネ、というパターンである。しかし、小生は小学生3年の頃から中学にかけて、普段からメガネをかけていた。
今ではお洒落の一つでメガネを着用したりする事も増えたみたいだけれど、しかし当時はメガネをかけていると「格好悪い」方が先行していた。間違いなく。
一度、小学3年の頃友人の誕生日会の呼ばれて行く途中に、何かにぶつかったか何かでアザを作ってしまった。そして、お呼ばれした友人の母親に「大丈夫?目が4つもあるのに、気をつけないとね」って言われて、そのまま会には顔を出さず悲しくなって帰ったことがあった。
それまで自分の外的な部分で非なんて考えたことが無かった。
人に言われると結構傷つくものである。
なので自分は、人が傷付くのでは、と思われることは絶対に言わない様に心がけている。
結構いるのね、ズケズケと言う奴。
そういう人とは話しないようにしている。

その事件以降から、そういうネタはこちらから先にネタにしてやろうと決めた。
現在、自分は頭が薄いのだけれど、こちらから先制を打つ。
しかし、そのほうがすっきりする。
ま、それが欠点だなんて思っては無いけれどね。

ザ・フーのピート・タンジェントが自分の鼻の高さに悩んでいた、というのは有名な話である。
「子供の頃可愛い女の子が、自分の鼻のことでヒソヒソ話をしている光景を目にした。ちくしょうめ、今に見ていろ。だから、曲を作ること、演奏して楽器を壊すことでそのフラストレーションを解消していた」などというインタビューを読んだことがある。
↓「MY GENERATION」THE WHO (1965) 彼らのデビューアルバム。
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大人になっても子供の頃にバカにされた恨みはずっと抱えていた、ということなのだろう。
基本的に恨みを根に持つ、非常に執念深い人なのである。
そして、そのフラストレーションをピートは「アイ・キャント・エクスプレイン」で「感情を上手く言い表せないフラストレーション」、「マイ・ジェネレーション」で「自分たちの言いたいことはこうだ。ジジイになる前に死にたいぜ」という歌詞を書いて、同世代若者の普段の同じ悩みを歌にした。

http://www.youtube.com/watch?v=D67BIv-R3Qw&feature=related

http://www.youtube.com/watch?v=uswXI4fDYrM&ob=av3n

だから、パンクロックが出現したとき、ストーンズ、ミック・ジャガーはイモ、などとバカにされたけれどフーとキンクスだけはパンク・ロッカーからも「パンク・オブ・ゴッド・ファーザー」と崇拝されたのだろうきっと。
しかしなぜ崇拝されたのかと考えてみると、やはりピートが自分に誠実である、というのが理由だと思われる。

ピート・タウンジェントは信頼できるミュージシャンであって、嘘はつかない。
いつでも必ずこちらの味方でいてくれるし、こちらが歌って欲しいことをストレートに歌詞に乗せてくれた。
そして、それはヴォーカルのロジャーに託して、自分はギターでそれを表現する。
しかし、誠実でいること、嘘をつかないでいることを実行することで、自分を苦しめることにもなる。
↓小生所有のTHE WHOのCD一部。まだありますが、写りきらん。
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それは1964年に英国から「アイ・キャント・エクスプレイン」でデビューして、3rdシングルで発表しヒット曲になった「マイ・ジェネレーション」の中にあった。

「ジジイになる前に死んでしまいたい」

この一つの歌詞がピートをいままで苦しめた。
死に切れなかった、というのが正しいと思われる。
それに対してまた悩む。
結局、結果的に嘘をついてしまったことに対して悩んでいたのである。
↓フー解散後に発表したピートのソロアルバム達。
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彼は自分が言った事にしっかり責任を持って来た。
要するに、非常に生真面目なのだ、ピート・タウンジェントと言う人は。
そして繊細な心を持ち、そして怒りっぽくて、神経質でもある。
しかし、小生はこういうミュージシャンは、心底信頼できる。

ドラムのキース・ムーンが1978年になくなったときも、一度ピートはフーの解散を考えている。
しかし、ケニー・ジョーンズを入れて再出発している。
後に彼はまた「キースが死んだときに終わっておけばよかった」と悩む。

そういう人なのだ、彼は。

今日は朝からフーを引っ張り出して聴いている。
英国でのファーストアルバム「MY GENERATION」のジャケットも素晴らしいけれど(モノラルのオリジナル盤である)、特に小生が英国に行ったときに中古レコード屋で購入した「MEATY BEATY BIG & BOUNCY」のジャケット。
素晴らしい。一生の家宝にしたいくらい。
そして、小生はこれからも死ぬまで、ザ・フーのアルバムを聴き続けるだろう。

彼らは「子供のまま大人になった、正しいロックミュージシャンであって、一番ロックに相応しい大人たち」である。
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by hirowilbury | 2012-03-04 14:43 | 音楽