これからも続く「マジカル・ミステリー・ツアー」

最近、別に行く先もなく会社帰りに一人でぶらぶらして、思い立った店に入ってお酒を飲んでいる。
こういう風にするのは元々大好きであって、ひとりなら誰に気を使うこともなく、自由である。
予約して行くのがあまり好きではなくて、ましてや下調べしてからその店に行くなんて、小生の性には合わない。

車を運転して、地図も行く先も決めずに走るのが好きである。
とにかく道はつながっているのだから、走っていればなんとかなるのである。
道に迷うスリルとか、この道がどこに行くのか、なんて考えながら走るのが好きで、最近ではナビなんていう便利なものがあって、行き先さえ入れれば勝手に誘導してくれて便利なのだけれど。
そのあたり小生の性格なのだろう。
結局適当なのね。なんとかなる、って思ってるから(笑)

昔からビートルズの「マジカル・ミステリー・ツアー」が好きである。
↓今回発売されたDVD+blueray+アナログ盤(EP)ボックス「MAGICAL MYSTERY TOUR」
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映画の出来とか、それはまた別の話であって、もちろんビートルズなのだから、好きに決まってる。恐らく好きな理由は「バスに乗って行くあても決めずに、行く先で起こる出来事をフィルムに収める」というそもそものコンセプトが好きなのだろう、きっと。

英国では日曜日になると、知らぬ者同士が小型のバスに、ビールをいっぱい詰め込んで、行くあてもない旅に出て、ビールを飲みながら、いや飲んだくれながら酔っ払って、アコーディオン奏者の歌をみんなで大声で昔から伝わる民謡なんかを歌いながらツアーをする、というものが伝統らしい。素晴らしい。恐らくビートルズがデビュー前に行っていた小さいバンに楽器を詰め込んでドサ回りをしていた頃もルーツとしてあるのだろう。
こういうツアーが日本でもあるのならぜひ参加してみたい。

ビートルズ、主にポールが脚本、監督、編集、制作を行った「マジカル・ミステリー・ツアー」がようやくリマスターされてDVD化された。
↓ボックスの箱の中身
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元々発起人はポールであって、あの「サージェントペパーズ」の発売前に、飛行機の機上の中でアイデアが浮かんで、メモしたものが元になっている。
デビュー以来のマネージャーであり、ビートルズをデビューさせたブライアン・エプスタインが32歳の若さで亡くなって、ビートルズは船長をなくして方向性を見失いかけていた時期である。
そこで、すべて自分たちでやろう、というポールが他の3人を鼓舞する様に企画した第一弾がこの自主制作映画である。

↓今回の発売にあたってアップルが宣伝用に作成したフィルム
http://www.youtube.com/watch?v=tLWzOBTjjL0

さっきも書いたけれど、脚本はほとんどない状態で撮影が始まった。
ただバスを借りて、俳優たちを自分たちで選んで、旅に出て行く先での出来事をフィルムで収めたというだけである。何かが起きていたら、映画の内容も変わっていただろう、きっと。
しかし、何も起こらなかった。結局これで良かったのである。

当時約50分ほどの映画として編集されて、英国では1967年12月のクリスマスにTV放映された。
当然あのビートルズが企画した映画であって、ファンは固唾をのんで放映を見た。
しかし、この映画の良さはカラーで観て初めて良さが伝わる内容であって、誰からも評価は散々で、ビートルズ初の失敗作と酷評された。
ポールは当時「将来必ず映像と音楽が普通にリンクする時代がやってくる」と発言していた。
結果は見ての通りであって、80年代前半には、音楽のPVが制作されることが当たり前になった。
ビートルズは10年近く先を行っていたのである。ザマーミロ。
↓映画の中で「アイ・アム・ザ・ウォルラス」の演奏シーン。素晴らしい。
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しかし、カラー放映を前提に撮影されたこの映画も、当時英国ではまだモノクロテレビが普通だったので全く良さが伝わらなかったのも酷評された要因だったのだろう、きっと。
日本でもテレビで1968年に放映されたけれど。英国から届いたフィルムの4巻の箱を順番を間違って放映したけれど、誰も間違いに気づかなかったらしい。
それくらい、難解なものだったのだろう、当時は。
今観てみると、元祖MTVである。普通である。やっぱりビートルズはすごかったのである。
ザマーミロ。

小生は、中学3年の時に購入したレーザー・ディスクを所有していてそれを大切に大切に見ていた。
↓1988年発売レーザーディスク。今見ると映像は荒いけれど、しかし、当時はこれはこれで美しく感動した。
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当時も映像が非常に綺麗になっていて感動したのだけれど。しかし、さらにこのDVD化は非常に美しい。
映像が丁寧にレストアされていて、非常に美しいものになっている。フィルムに入っていた僅かなキズも修正されていて、色合いもビートルズみたいに真っ青である。美しい。

以前のレーザーディスクと日本語の字幕の違いもあって、その違いを見つけて楽しんでいる小生は、来年ジョンレノンと同じ40歳になる(笑)

中身は映画のDVD,ブルーレイ、当時英国で発売された2枚組EP盤の復刻(しかも45回転でモノラル盤)のセットである。
正直、DVDとブルーレイをひとつのボックスに収めて、意味があるのか、という議論もあるだろう。ブルーレイというのは、DVDよりも画質が良いのだからこれを抱合せで、ボックスに収めるというのは、正直邪道である。レコード会社の商品単価アップのための作戦である。
買った人のレヴューをインターネットで読んでも、なんだこんな高いもの買わせやがって、と怒りのレヴューも見受けられる。
昔は価格が高くても誰も文句を言わなかった。
その価格が貯まるまで、いろんなものを犠牲にして、欲しければ購入したのである。
お金が貯まるまで色んなものを我慢して。
小生はビートルズを購入するのなら我慢する。
このあたり、時代の流れなのだろう。消費者が強くなった、というのはこのあたりにもよく表れている。

そして何を言ってもサントラ盤の素晴らしさである。
↓我が家には「マジカル~」のLPが3枚(笑)。左から、米国盤、英国盤、日本盤。
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映画の新曲は6曲であって、6曲だけではアルバム1枚は作れない。
英国ではこれをシングル2枚組で発売するという、当時では新しい手法で発売された。
このあたり、ビートルズは流石である。

↓2枚組のEPサントラ。日本でも当時はこの形態で発売。これは当時のもの。
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↓中のブックレットには日本語で「無いはずの」ストーリーが書かれています。
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しかし、米国ではこういう発売形態は前例がなくて、1枚のアルバムを独自に編集して発売している。それが今普通に入手できるCDであって、映画の曲をレコードのA面に6曲、そして当時シングルで発売された曲をB面に曲を収めてアルバムとして発売した。
それが今出回っているCD「マジカル・ミステリー・ツアー」である。
↓我が家には「マジカル~」のCDが3枚(笑)。1987年初CD化の時のもの、現在のリマスターCD、モノボックスのモノラル盤。
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楽曲は、言うまでもないけれど素晴らしい。
「フール・オンザ・ヒル」、「マザー・シュッド・ノウ」を書いたポールは神懸かり的である。
ジョンも「アイ・アム・ザ・ウォルラス」である。もう、いう事はないだろう。
その音源も今回の映画の音声では5.1chでスピーカーから鳴る。涙が出そうなくらい美しい。

↓映画のエンディング「ユア・マザー・シュッド・ノウ」。ジョンがおちゃめ。ポールの胸のバラが一人だけ黒色、というのが後に「ポール死亡説」の根拠に・・・。
http://www.youtube.com/watch?v=ukHnsrHRQdI&feature=related
映画については、何も言うことはないだろう。
好き嫌いが分かれる作品だとは思うけれど、小生は圧倒的に支持する。
内容を語りだすとキリがないので、小生のブログではここまででとどめておく。

今回、久々に作品を観て、今まで小生が入手してきたマジカル関連のものを集めてみた。
これからも発売されるたびに購入すると思われる。
こういう風に何が起こるかわからないビートルズはやっぱりマジカルミステリーツアーなのである。

↓「マジカル~」関連のシングル盤。
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↓アメリカのジュークボックス用に作られたシングル盤。色は黄色。B面は「フール・オン・ザ・ヒル」という異色のカップリング。
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by hirowilbury | 2012-10-12 23:17 | ビートルズ