オリンピックが終わったけれど、これだけ観なかったオリンピックも初めてである。
興味があったのは開会式にポール・マッカートニーが出たのと、閉会式にザ・フー、そしてキンクスのレイ・デイヴィスが出演したことくらいだろうか。

日本が出場を辞退したWBCもそうなのだけれど、どうもオリンピック協会のエゴが強すぎて、何をするにもお金の匂いがするものになってしまっていて、のめり込めないのである。
選手は一生懸命なのだけれど、うむ、非国民と言われても仕方ない(苦笑)。

キンクスのベストアルバムが発売された。
1964年にデビューして以来、彼らに何枚ベストアルバムが出ているのか、数えた事はないのだけれど、恐らくかなりの枚数が出ていると思われる。

The Best Of The Kinks And Ray Davies」2枚組ジャケット
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知っている限りでは、ベストアルバムというくらいだから、単にヒット曲を編集したものが多いと思われるのだけれど、今回出たものは少し主旨が異なっているように思える。

恐らく今年開催されたロンドン・オリンピックを記念してのベストアルバムということなのだろう。
レイ・デイヴィスがよく許可したなと思うのだけれど、ジャケット、内容、選曲からして「英国=ロンドン」を意識したものなのだろう、きっと。

ジャケットの色合いを見たときは、ビートルズの赤盤、青盤を意識したものなのかな、と思ったのだけれど、よく考えてみると、英国の国旗、ユニオン・ジャックも色合いは赤と青なのである、今更だけれど。

ジャケは赤、裏ジャケは青が基調
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ということは、ビートルズの赤盤・青盤もユニオン・ジャックを意識したものだったのかな。

↓BEATLES解散後1973年発売、通称赤盤「1962-1966」と通称青盤「1967-1970」
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それを裏付けるようになんと1曲目が「Waterloo Sunset」である。キンクスの必殺曲の一つ。
↓「Waterloo Sunset」1967年のヒット。これは1973年の映像より。
http://www.youtube.com/watch?v=Cyh__QQD2js&feature=related

これがいきなりオープニングかよ(笑)。

曲順一つを見ても、オリンピックの記念アルバムなのだろう、というのが分かる。
ウォータールー河は英国の名所の一つだしね。
昔実際に現地に行ったけれど、これがジョンやポール、そしてキンクスのメンバーが見つめていた河か、と思うと少しウルッときたな(苦笑)。

肝心のCDは2枚組になっている。

↓ケースに貼付のシール。
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1枚目は「KINKS CLASSICS」と題されて、「Waterloo Sunset」をオープニングにして、キンクスの往年のヒット曲、ヒットはしてなくてもキンクスファンの間では代表曲と承認されているものが並んでいる。ちゃんと、間にレイ・デイヴィスらしく、「See My Friend」もコーラル・ヴァージョンなんかを挟んでいるところが憎いのだけれど。

最後の「David Watts」はライヴ・アルバム「One For The Road」から。
このあたり、細かいこだわりなのね。

↓「One For The Road」は名作デス。今でもよく聞きます。
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2枚目が、このベストアルバムの肝になると思われる。
2枚目は、おそらくレイの意思が思いっきり組み込まれたものなのだろう、きっと。
ボーナス・ディスク扱いになっているけれど、ちゃんと「London Songs」とタイトルがつけられていて、英国にちなんだタイトルがついた曲が並んでいる。
コンセプトアルバムにこだわった、レイらしい、コンセプト・コンピレーションアルバム、ということなのだろう。

ちゃんと、オープニングは「Dedicated Follower Of Fashion」である。
もともとファッションの流行ばかりを追いかけるレイなりのシニカルな風刺で1966年の英国ヒット曲。当時サイケとか、スィンギング・ロンドンに浮かれる人々を皮肉った曲。
今回歴史のあるオリンピックを単に開催に浮かれる軽薄な風潮を皮肉って、祭りに浮かれる人々を風刺する意味のオープニングだと思われる。
このあたり、レイの千両役者ぶりがにじみ出ている。

↓「Dedicated Follower Of Fashion」1966年。
http://www.youtube.com/watch?v=xXpkt6revK0


かと思えば、次は「Come Dancing」、「一緒に来て踊ろうぜ」である。
とにかく、レイなりのオリンピックに対するメッセージなのだろう。
小馬鹿にしているかと思えば、一応歴史あるオリンピックを称えるような流れで楽曲が並んでいる。

昔からキンクスを聞いてきたけれど、こちらが構えるとあちらは一歩引く。
そしてこちらが少し油断していると、あちらが一気に攻め込んでくるようなところがあるのだ、レイ・デイヴィスという男は。
まるで宇宙人のようであって、本当に存在する人間なのか、と疑った時期もあった。
1993年の初めてライヴに行って、本人の存在を確認できたことで、疑いが晴れたくらいである(笑)。

↓一部キンクスのアルバムを引っ張り出してきました。
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英国人らしいユーモアと、皮肉っぽいところがにじみ出ている名編集盤だな、こりゃ。
本人が閉会式のセレモニーに出演した、という記念でもあるのね、きっと。
最後も「Waterloo Sunset」で締めくくっているところも憎い。
しかもコーラルヴァージョンで。

しかし、昔から「SOMETHING ELES」とか「ARE THE VILLAGE GREEN」なんかの超名作を作りながら、ザ・フーに先に「TOMMY」を発売されてしまってその「史上初のロック・オペラ」の座を越されたり、ここぞというタイミングで発売のタイミングを逸してしまったり、キンクス、いや、レイらしいと言えばレイらしいのだけれど、今回もオリンピックが終わってしばらくしてからの発売。
オリンピック開催中の発売だったら、もう少し話題になったのではないだろうか・・(苦笑)。

内容は保証します。英国ロックが好きで、シニカルなギャグがわかる人には、納得の1枚。

↓2008年に出た待望のBOXセット。
レアトラック満載。しかし、今ではデラックスエディションの音の方が・・。

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↓デラックスエディション。現在収集中(笑)
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↓各国盤ジャケレプリカCD。日本盤1stの擬似ステレオが泣かせる・・。
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↓おまけ。恐らく日本で最大のヒット曲になった「泳げたいやきくん」の原曲やね(笑)PCのみ閲覧可能?。
 1966年「SUNNY AFTERNOON」

http://www.youtube.com/watch?v=uMpkY0P_JGs&feature=related
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by hirowilbury | 2012-08-29 12:03 | 音楽

毎日帰るのが遅くて、中々購入したCDを聞く時間がない。
なので、通勤時のネットワークウォークマンが大活躍である。
最近は通勤時に懐メロを聴いたりしている。
facebookネタで、懐メロシリーズ、一発屋シリーズをほぼ毎日更新しているので、それを聞いては、帰宅してそのシングル盤をゴソゴソ探して再生したりしている。

しかし、ネットワークウォークマンって便利なのね。今は32ギガ入るものを使っている。
だから、昔のカセットテープを満員電車でA面からB面にひっくり返していたのはなんだったのだろう、と思ってしまう。話が古くて申し訳ない(苦笑)。
うむ、時代の進化は凄まじい。
おそらくカセットテープが登場した時も、音楽を外に持ち出せることに多くの人が感嘆したことだろう、きっと。

今日から休みに入った。
しかし、息子と嫁さんは野球の大会で東京へ。
昼間はゴロゴロしながらCSテレビで「大都会」を見たりして過ごした。
ここでは詳しく書かないけれど、あれは名作。年を重ねると、だんだんああいう人間ドラマを描いたドラマが面白くなってくるのね。1976年に放映されたドラマ。
DVD買おうかな。
↓実は大好き「大都会」1976年~79年放映。Ⅰ~Ⅲまでシリーズあり。
子供の頃サントラを買ってもらいました(笑)。
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それから今まで買っていたのに、なかなか聞く時間がなかったCDを纏めて聴いた。
それを今日は紹介したい。

1.スモール・フェイセズリマスターシリーズ
言わずとしれた60年代に活躍したスモール・フェイセズのリマスターシリーズ。
前から何度も何度も再発されるたびに買ってきたけれど、今回が決定版だろう、きっと。なにしろ、オリジナルメンバーでドラマーだったケニー・ジョーンズ自らの監修である。
今まで出ていたCDも、こうなったらバツが悪い。黙って、今回のCDに頭を下げて、道をあけるでしょう、きっと(笑)
↓今回のリマスターは決定版ですね。
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彼らが再評価されたのは、90年代中盤のモッズ・ムーブメントあたりからである。
英国では国民的な人気があった彼らも、日本では「ロッド・スチュアートのいたフェイセズの前身バンド」位にしか認識されてなかったように記憶している。
↓少し前に発売された紙シリーズ。早く正真正銘のリマスター希望。
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今回の再発売で、もっと評価されると思われる。
スティーヴ・マリオットのハンブル・パイも好きなのだけれど、小生はスリムチャンス、もっかロニー・レインかぶれである。
「ペニー・レイン、デニー・レイン、ロニー・レイン」
こういう風に韻を踏むと、自分でうっとりしてしまう(笑)
↓ハンブル・パイも久々に聞きました。スティーヴの歌声は白人離れ!
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今回スモール・フェイセズのアルバム決定版が出たので、久々にCD棚からありったけの関係するCDを引っ張り出してみた。

なんか、聞くところによると、ロニーのソロはほとんど廃盤なのね。
さみしい限りである。

↓ロニーのCDは愛聴盤多し。大切なCD達。
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2.アメリカ
アメリカの5枚セットCD。最近はこうやってオリジナルアルバムを纏めて安価で再発されることが多くなって、これは嬉しいのだけれど、当時1枚のレコードを入手するのに大変苦労したことを思うと、複雑な心境にもなってくる。
小生は彼らのアルバムはすべてアナログで所有している。
しかし、思い切って買い直してみた。このシリーズはリマスターではないものが含まれているけれど、これもノンリマスター。しかし、音圧も適度だし、音は決して悪くない。
音圧が低ければボリュームを上げればいいのだからね。
↓おなじみ「なんちゃって紙ジャケ」(笑)
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デビューアルバム「AMERICA」はあまり良い印象はなかったのだけれど、聴き直したら、悪くない。有名な「名前のない馬」収録。
好きなのは、やはりジョージ。マーティンがプロデュースした2枚。「HOLIDAY」「HEARTS」はやっぱり名作。70年代中旬のレコードだれど、聞いているとポール・マッカートニー82年の「TUG OF WAR」を思い起こす美しいレコードである。

3.スモーキー
彼らのことを知っている人は少ないと思われる。
おそらく今日本盤で彼らのオリジナルアルバムを入手することは不可能だろう。
アメリカと同じように、これも5枚のアルバムをボックスに収めたもの。
これを見つけた瞬間、思わず歓喜の声をあげてしまった。
小生にとって、彼らはバッド・フィンガーと同じくらいに大切なグループである。
ビター・スィートでポップで、いわゆる青春のメロディ。
この5枚に「LIVING NEXT DOOR TO ALICE」が入っていないのは残念だけれど、いいの、それは別で聞くから(笑)
75年の「PASS IT AROUND」から78年の「THE MONTREUX ALBUM」まで、すべて名作。ビートルズが好きな人はニヤニヤしてしまう。
スージー・クアトロ、ナックとかが好きだった人も、これらのアルバムを聞くと涙が出ると思われる。
↓おそらく日本では再発売されることはないと思われる彼らのアルバム。
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教えてあげようか、プロデュースはマイク・チャップマン、ニッキー・フィンなのね。
当分、小生のウォークマンのヘヴィー・ローテーションになりそう。
またゆっくり紹介したい5枚である。

4.ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ
これも何度目の買い直しになるだろう。最初に買ったのは確か1987年だったと思われる。
少し前に買っておいて、全く手をつけていなかったのだけれど、聞いてみるとMONOヴァージョンの素晴らしさにびっくりしてしまった。
解説を読むと、このモノラルは非常に貴重、とある。正式には発売されず、プロモーション用だったようである。しかし、やはりこの時代はモノラルが一番、と思わせるミキシングの良さ。
↓これ4回目の買い直し(笑)。今回が最終決定版かな?
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これを正式に発売すればよかったのにね。
やっぱりビートルズのカヴァー、「I'LL BE BACK」は美しい。
モノラル・シングル・ヴァージョンの美しさも特筆ものだろう。

5.ロキシー・ミュージック
8枚のオリジナルアルバムと、シングルやB面曲、あとミックス違いバージョンを集めた2枚組CDをボックスに収めた10枚組。
個人的には昔から「SIREN」が好き。「Whirlwild」の美しさは、涙が出る。
しかし、アナログしか所有していなくて、ここ数十年?はあまり聞いてなかった初期の前衛的なアルバム群も悪くない。
↓先日届いて封も開けていなかったロキシーボックス(笑)
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このあたり好き嫌いがはっきりすると思われるけれど、やはり英国の音。
固い音を創りだすクリス・トーマスのプロデュース能力が彼らの音をうまくまとめている。このあたり、ポール・マッカートニー(ウィングス)が名作「BACK TO THE EGG」で彼を起用して、ロケストラをまとめさせたのもわかる気がする。
さすがはポールである。ロキシーのCDを聞いて、ポールを褒める小生って一体・・(笑)
世間は今回このボックスへのリマスター効果を批判しているみたいだけれど、小生は今回の非常にフラットな音には満足。もともと英国の音って湿ってて、影があって、モコモコしてるし。

嫌いじゃないです、こういうリマスターは。音圧は低いけれど、しかし音の粒はしっかりしてるし。

6.エルトン・ジョン
エルトン、お前もか、の5枚組(笑)。
音は現行のリマスター盤、そしてボーナストラックが収められたCDが1stから5thまで収納されている。今までエルトンのオリジナルアルバムってそんなに熱心には聞いたことがなかった。もちろん、1度は聞いている。しかし、3rdの「MADMAN ACROSS THE WATER」は初めてフルで聞きました。すべてヒットしたアルバムで悪くはないけれど、やはり地味か(笑)。
↓輸入盤にしてはしっかりした「なんちゃって紙」仕様(笑)
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個人的には「DANIEL」が入った「DON'T SHOOT ME~」が好き。この曲に思い入れもあるし。

7.由紀さおり(笑)
(笑)と自分で入れておいて言うのはなんだけれど、この人、歌は「これぞプロ」である。
大ヒット曲「夜明けのスキャット」で♪ルルル~、と歌ったと思ったら、「スキャット」とタイトルのつく曲が全12曲のアルバム収録曲中他にも3曲あった(笑)。「男と女のスキャット」、「天使のスキャット」「青いスキャット」である。
要するにスキャットアルバムなのである。
1969年のアルバムだけれど、音質は素晴らしい。今の音を詰め込みすぎたリアルタイムの音質より良いと思う。
↓帯も当時の復刻。
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というわけで、ダラダラ書いてしまった。
まだまだ紹介したいアルバムはあるのだけれど、今日はこれくらいで。
それより定期的に更新しないとね(笑)
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by hirowilbury | 2012-08-11 19:33 | 音楽