先日の続きである。
本当は先に3枚ほど紹介したかったのだけれど、やはりビートルズ関係のCDを紹介するとなると、つい熱が入ってしまって長くなってしまって。。
なので、二回目は1枚の紹介。

このCDはオフィシャルなのかどうか、よくわからない。怪しいCDである。
タイトルは「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」。
こういうハーフ・オフィシャルっぽいCDは、アナログ時代も含めて今まで数え切れないほど発売されていて、殆ど購入を見送るのだけれどね。

↓ヤフー独占販売?やっぱり、ハーフ・オフィシャルってやつですかね。。
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内容は、昔、確かにオフィシャルで出回っていた音源もあるけれど、録音から50年が経過して、どのレコード会社でもビートルズの音源を発売して良くなったということなのだろうか。
このあたりの音源をビートルズのメンバー、それからオノ・ヨーコ、オリヴィア・ハリスンが認めたとは思えないのだけれど。

このCDは2枚組で、1枚目は例のトニーシェルダンのバックでデビュー前のビートルズが「ビート・ブラザーズ名義」で演奏したものである。
要するにトニーシャルダン&ザ・ビート・ブラザーズ名義。
ビートルズがバックを演奏している「マイ・ボニー」というシングル盤を、ある少年がブライアン・エプスタインの経営するレコード店へ購入しに来店し、問い合わせするも在庫が無く、品揃えを売りにしていたブライアンは、このレコードの存在を検索しまくって少年の要望に応えたのである。
これが、後にビートルズのマネジャーとなるブライアンとビートルズの最初の出会い、と言われている。色々諸説はあるけれど。
そして、そのビートルズがブライアンのレコード店近くのキャヴァーン・クラヴというライヴハウスで演奏していると聞き、すぐさま出向いて、彼らの演奏を聞いて、ひと目で魅了され、自らマネジャーを申し出たのである。演奏なのか、彼らの姿に魅了されたのか、というのも諸説があるんだけどね。

↓収録曲は全部でインタビュー音源も含め49トラックス。
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↓その他のラインナップはこちら。殆どがデビュー前、直後の音源。このラインナップに「STYX」って(笑)
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でも、本当にビートルズが「ビートブラザーズ」名義で演奏したのは8曲ほど。
だからトニーの音源が21曲も入っているけれど、それ以外の音源は別のバンドの演奏だと思うのだけれど。
昔から手を変え品を変え、何度も再発売されてきた音源である。
小生も探してみたら過去に購入したLPや、CDが結構あった。

↓バックバンド時代のCD。「ビートルズ1961」はCD初版で中学1年の時購入。帯も懐かしいシール式で3、300円(!)、国内盤だけれど、盤はドイツプレス(^^;27年前、CDno黎明期ですね(^^;
 「ヤング・ビートルズ」もテイチクから発売された同種の音源。これも1986年購入。当時まだ、彼らのオリジナルアルバムはCD化されてなくて、こういう「参考書」的なCDしかなかたんです。

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それから英国BBCラジオでデビュー前に出演した貴重な出演から「ドリーム・ベイビー」や「ベサメ・ムーチョ」、それと「ピクチャー・オブ・ユー」なんてのも入っている。これもドラムはピート・ベストである。まだリンゴは加入していない。
これもオフィシャルなのか?昔、ブートでは聴いたけれど。。

おそらく当時ファンがAMラジオをテレコのリールテープに録音した音源だと思われる、非常に音質の悪い録音である。しかし、デビュー前のビートルズのラジオ出演である。残っていたこと自体が奇跡ということなのだろう、きっと。
ポールがロイ・オービスンのモノマネみたいに歌っているのが微笑ましい。

↓ビートルズの英国BBC音源を1994年に公式に発売した「LIVE AT BBC」(下)。この場所、小生もイギリス行った時、同じカットで写真撮りました(笑)
未収録になった音源がさらに「Vol.2」(右上)「Vol.3」(左上)とブートレッグで発売。
1995年ごろですね、発売は。ジャケも良くて、実は今でもよく聴いてます。
「Vol.2」に音の悪いその3曲が収録されてます。

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2枚目は全21曲で、頭10曲が、あの有名なデッカ・オーディションのテープである。これもドラムはピート・ベスト。
この音源も昔、オフィシャルでレコードが出ていた。昔懐かしいトリオ・レコード、あとテイチク・レコードから出てたのを所有している。田舎に置いてきたけどね。
この時はビートルズではなくて、バンド名が「シルヴァー・ビートルズ」である。
なんか、老後のボランティア団体みたいなバンド名だな、シルバー・ビートルズって(笑)…。

↓「デッカ音源」のアナログ盤はやはり実家か。。その代わり、テイチク発売、彼らのインタビューレコードが出てきました。上の2枚はピクチャーレコード。対訳を必死に見ながら聞いたものです。テイチクからは1985年か86年ごろの発売かな?その前は1981年、2年頃、トリオから発売されてた記憶あり。
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1962年1月1日。この音源はかの有名なレコード会社のオーディションテープなのだけれど、この演奏を聞いたデッカのディック・ロウは「この手の音楽は流行らない」とビートルズを不合格にする。
そして、この不合格になったオーディションのテープを持って、マネージャーに就任したブライアンエプスタインは英国中のレコード会社を走り回る。しかし、どのレコード会社にも見向きもされず、諦めかけた頃に立ち寄ったのがEMI。興味を持ったのが、EMIのジョージ・マーティンだったという話は有名であり、今では伝説である。

その後、ビートルズが「ラヴ・ミー・ドゥ」でデビューして「プリーズ・プリーズ・ミー」のヒットを放って、「抱きしめたい」で世界に羽ばたいて行ったことは、承知の事実である。
ビートルズの才能を見抜けなかった、デッカのディック・ロウはその後、即刻クビになったらしい。

しかし、演奏はおぼつかない感じだけれど、流石に4人の歌声は若い。
特にポールは若くて、まだ幼い感じである。
ジョージもたくさん歌っているけれど、まだまだ不安定である。
昔から思っていたのだけれど。なぜこの時、ジョンとポールはジョージに3曲も4曲も歌わせたのだろう。
どう考えても、自分たちが真っ先に歌いそうな二人である。
このへん、小生の中で昔からの謎である。

ほとんどがカヴァー曲であって、このあたり、マネジャーであるブライアンの策略のような気がする。昔からよく知られているスタンダートナンバーを演奏させた方が、スタッフ受けもいい、と考えたのだろう。

その中でビートルズは3曲のオリジナルを演奏しているけれど、ここでは「ラヴ・オヴ・ザ・ラヴド」が収録されている。ポールが後にシラ・ブラックにプレゼントした曲である。少し話が逸れるけれど、シラ・ブラックは、後にビートルズの「妹分」としてデビュー、後に英国を代表する歌手になる。デビュー前は、キャバーンクラブのクローク嬢をしていて、ビートルズには可愛がられた人である。マネジャーは同じブライアン・エプスタインである。

話を戻して…
「トゥ・ノウ・ハー・イズ・トゥ・ラヴ・ハー」を歌っているジョン・レノン。
本当にこの人はこの時21歳なのだろうか。
もともと小生はこの曲自体が大好きなのだけれど、ここでのジョンの歌声はどういうことだろう。
まるで既に人生を知り尽くしたような歌声である。
ジョン・レノンという人は、21歳で、この時すでに人生を悟っていたのだろうか。

その他、キャバーンクラブでの音源も3テイク入っている。
2テイクが「サム・アザー・ガイ」であって、ひとつはフィルムも存在する、1962年8月22日のヴァージョン。もう一曲が1962年9月5日のテイクである。その日の音源は「カンサス・シティ」まで入っている。これは、オフィシャル・アンソロジー「ビートルズ・アンソロジー」にも一部公開されていたヴァージョンなのかな。
9月5日の「サム・アザー・ガイ」。
こっちの演奏の方が素晴らしい。ファンが興奮するのもわかる。
キャバーンクラブでの音源が残されている自体、奇跡的なのだけれど、小生が見たいのはこの時のビートルズである。
ちなみに、この時の映像はドラムがピート・ベストからリンゴ・スターに変わった直後。
ピートの人気が高かったので、フィルムの最後に「ピートを出せ!」というファンの罵声が聞こえる。

↓1962年8月22日、キャバーン・クラブでのビートルズ。映像自体、奇跡的。
http://www.youtube.com/watch?v=gFSP6wK2gwU&sns=em

ここでもやはり、ジョンレノンがメンバーの中では、一歩、いや、二、三歩ほど抜きん出ている。
MCも間違いなく、ジョンレノン、その人の声である。
ポールもジョージもそれぞれ、20歳、19歳と、やっぱりまだまだ流石に青い。

↓これは、ハンブルグ時代のライヴを収録した2枚組ライヴ。これも4人の発売許可があったか微妙。
でもこれは公式に発売されたレコード。これは小学6年の時大枚叩いて買って、音の悪さに愕然とした、でも何回も聞いたレコード。演奏のスピード感は、パンク?

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後はキャバーンクラブでのリハーサルなんてのも入っている。
後に再演することになる「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」、「ワン・アフター・909」とか、ポールのオリジナルインスト「キャッツ・ウォーク」なんかも入っている。このあたり、ブートを聞いているファンにはおなじみなのね。

↓「デッカ・オーディション・テープス」と呼ばれる彼らのオーディション音源。
一時期、トリオ、テイチクから「レノン・マッカートニー作品以外」を収録した公式なLPが出てましたが、これはそれも完全収録したブートCDです。
このCD、先ほどのキャバーンリハーサル音源も入ってます。

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「アイ・ソー・ハー~」は、イントロにハーモニカが入っていて、非常にブルージーである。
後のチャックベリー風ではなくて、原型はこうだったのだろうか。
こういうテイクを聞くと、ビートルズのデビュー曲になぜ「ラヴ・ミードゥ」が選ばれたのか、わかったような気もする。

そして最後はなんと、オフィシャル音源の「ラヴ・ミードゥ」(リンゴのドラムヴァージョン)、そして「P.S.アイ・ラヴ・ユー」が入っている。50年超えたらこういうことになるのか。これでいいのか、EMI。

↓発売から50年が経って「音源を使える権利」がフリーに? デビューシングル「ラヴ・ミー・ドゥ」
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となると、10年後には「レット・イット・ビー」や、「ゲット・バック」なんかもこうやって名もしれないレコード会社が自由に音源を使える、ということになるだろうか。。
これは複雑な心境である。こうなってくると、世の中混乱してしまうと思われる。

最近ジャズのCDとか、50年代以前に活躍したミュージシャンの音源が安価なCDで、しかも1枚に何曲も詰めて販売されている。
マスターテープを使用しなければ、音源としては発売しても良い、ということなのだろうか。
よくわからない。
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by hirowilbury | 2013-05-11 09:35 | ビートルズ