2012年 03月 19日
愛しのスージー・クアトロ
少し紹介しておくと、スージー・クアトロという人は1973年に2ndシングル「キャン・ザ・キャン」で英国を中心にヒット曲を放ったミュージシャン。
今日本では、この曲が一番知られてるのかな?
↓小生初の「外タレ」レコード購入はこれ「ワイルド・ワン」。
http://www.youtube.com/watch?v=Q5mDFuPBoGI&feature=related
↓PCの方はこれもどうぞ。
http://www.youtube.com/watch?v=dra_FMil1_0&feature=related
↓個人的には、少し優し目のこれも好きですが。
http://www.youtube.com/watch?v=ck0U14YFg1Q&feature=related
ポール・マッカートニーを溺愛し、自らも皮の全身スーツを着こんで、ベースを弾きながら歌を歌うという、皮のスーツは別にして、おそらくポール・マッカートニーが好きな人なら一度は憧れるスタイルを貫いた人である。
歌は決して上手くなくて、ベーシストとしてもポールからの影響は何かの間違いではないか?という気がするくらいだけれど、しかし、やっぱり貴方は正しい。
不安定だけれど小気味良くて、彼女自身が奏でる最良のロックンロールなのである。
昔から一つのスタイルに固持してしまうと中々変化が出来なくて良くない、などと評論家顔した奴らが語ったりする。しかし、スタイルを作り上げてそれを続ける、というのがいかに大変なことなのか、分っていないのであって、同じスタイルをこれでもか、と続けることも立派なことなのであって、それはストーンズだってそうである。
そしてその究極のワンパターンを継続していった1人がこのスージー・クアトロである。
”股間に響くベースサウンド”なんていうとんでもないキャッチフレーズでデビューしたために、少し色物扱いされてヒステリック女王みたいに見られたりしたのだけれど、しかし、自分のスタイルを貫いて、究極のワンパターンを貫いた彼女は立派である。
そして変に格好つけてなくて、一生懸命である。その辺り、好感が持てる。
今でも、懐かしいのと新鮮なのとで、時たまターンテーブルや、CDプレーヤーに彼女のものが載る。
父親はイタリア人、母親はハンガリー生まれ。そして彼女自身はアメリカミシガン、デトロイト生まれで、ジェフ・ベックをてがけたミッキー・モストによってスカウトされてデビューしている。
米国生まれなんだけれど、1971年ごろに英国に渡って、英国を活動の中心にしていた。
現在はラジオのDJとして活躍しているらしい。「ボヘミアン」の葛城ユキみたいだな。
70年代の英国にはこういう愛しのミュージシャンがいっぱいいたのね。
結局アメリカでは成功は収められなかったけれど、日本でもかなりの人気があった。
なんといっても、小生が初めて購入した外タレ(←死語?、笑)ミュージシャンのレコードが、このスージー・クアトロのシングルレコードであった。信じられないかもしれないけれど、小生がこのレコードを親に買って貰ったのが1975年の春であった(ジャケットの後ろにその表示があり、おそらくオフクロの文字かと思われる。)
計算してみると、小生が2歳の時である。
自分の事を語るのは好きではないのだけれど、少しだけ書いておくと、小生は生まれて間もなくして、レコードやカセットテープなんかにに興味を持って、しかも家にあった大きなステレオにレコードを置いてレコード針を置いて音楽を聴くのが好きだったそうである。
カセットテープにしても、再生されて、テープが右のリールから左のリールに再生されていくのをじっと見ているのが好きだったという、変わった男の子だったらしい。
考えてみると、かなり変わった子であって、親も親でよくそんな幼児に当時は高価であっただろう、レコードやレコード針を触らせたものだと感心してしまう。
基本的にシングルに力を入れてきた人だと思っていたので、所有しているのはベスト・アルバムを数枚と、オリジナルアルバムは「AGGRO PHOBIA」のみという状況だったのだけれど、その彼女のオリジナル・アルバム1stと2ndが再発売されたので聞いて見た。
かなりシングルの類のポップさ、ロックンロール度と少し異なって、アルバムの内容は実験的なので、少し面食らってしまったのだけれど、しかし、そこは彼女らしい小気味良いロックンロールも奏でていて、シングルでは表現できない事を色々とやってみたかったのだろうな、
と思われる内容になっている。でも、土台になっているのは、究極のワンパターンのリズムであって、これはやはり貫き通されている。
シングル盤を集めたベストアルバムを中心に聞いてきた小生としては、彼女の違う側面も見ることが出来て、満足である。
1stに入っている、「SHAKIN' ALL OVER」、「I WANNA BE YOUR MAN」、「STICKS ADN STONES」なんかはブリティッシュロックが大好きな彼女の趣味が良く分るし、2ndもやっぱり路線は変わらず。
しかし、手の平を返すようなのだけれど、彼女はやっぱり一発勝負のシングル盤、ポップなシングルナンバーがしっくりくるなあ。
もし彼女に興味を持って1枚買ってみようと思われる方は、迷わずベストアルバムの購入をお勧めする。
内容は小生が保証します。
↓約20年前に編集されたベスト。まだ現在も発売されています。
by hirowilbury
| 2012-03-19 22:24
| 音楽