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DVD「イエロー・サブマリン」は美しい

ビートルズ4作目の映画「イエロー・サブマリン」がDVDとブルーレイで新装発売になった。
1999年に5.1ch化した映画のDVDと、リミックスしたCDがでたけれど、その画質をはるかに上回っている。これが1968年の作品であることが信じられない美しさである。
↓輸入盤と日本盤、発注ミスで2枚届きました。。トホホ(泣)
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↓オマケのセル画。透明です。
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↓同じくオマケのシール。勿体無くて使えません(笑)
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アニメーション映画であって、4作目といっても直接ビートルズは制作には関わっていない。
なので、最初映画のために新曲を、と頼まれても4人は乗り気ではなくて、「サージェント」でのアウトテイクや、没になっていた曲をあっさり提供して、いわばやっつけ仕事だった。
しかし、映画が完成してみると、その完成度の高さに4人は驚いて、映画の最後に少しだけ自らが出演する事を決めた、という逸話がある。

↓ビートルズが登場する最後の場面。「ALL TOGETHER NOW」の字幕「さあ皆さんご一緒に!」という文字を見ると、何故かウルッと来ます(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=_sAKRpjmZj0

ビートルズは5作の映画を残しているけれど、恐らく一番完成度が高い作品がこの「イエロー・サブマリン」ではないかと思われる。
アートの世界、そして当時のサイケデリックな世界もしっかり描かれているし、何しろ「第三者」が描く「ビートルズ」がしっかり描かれている。そのあたり、ビートルズの4人自身も完成度の高さに、びっくりしたのではないだろうか?
ビートルズと言うグループは、自らの才能を良く分っていないところがあって(特にポール)、人に言われるまで自分達の才能に気づかない、というところがある。
そのあたり、彼らの現役時代、こういう風に第三者が彼らのイメージを描くと、もっと状況は変わっていたかもしれない、と思うのは小生だけかな。

小生がこの映画を初めて見たのは、ビートルズ・ファンクラブ(当時は「ビートルズ・シネ・クラブ」だったかな?)でのフィルムコンサートであった。しかし、フィルムに傷がかなり入っていて、しかも(当然ながら)モノラルであった。
その後に見たのは、今では信じられないけれど1988年ごろにサンテレビでなんと「イエロー・サブマリン」の日本語吹き替え版が放映された。それもフィルムにかなり傷が入っていて、しかも当時の小さいモノラルテレビで観た程度であった。
なので、今回のリストアされたフィルム、左から、右から音が飛んでくる5.1chサラウンドの音は凄まじい。映像も音声もだけれど、所々挿入されているビートルズの曲が5.1chで聞こえてくる様は、幸福である。
オリジナルアルバムも、限定発売でいいから、リミックスすればいいのにね。

ストーリーは、「昔むかし、この世に楽園がありました。そこはペパーランドという名で、音楽に満ち溢れた素晴らしいところでした。しかし、空飛ぶグローブと、軍隊を率いたブルー・ミニーズが音楽を追放し楽園を破壊すべく宣戦布告をしたのです。ビートルズのジョン、ポール、ジョージ、そしてリンゴがペパー・ランドをブルー・ミニーズから守り、平和を取り戻すために立ち上がりました」というものである。


ビートルズは他にも現役時代に4本の映画を残している。
1本目が言うまでもなく「A HARD DAYS NIGHT」(ビートルズがやってくる。ヤア!ヤア!ヤア!)である。監督はリチャード・レスター。1964年の作品。
英国独特のユーモアセンスのある人で、ある意味「くだらない」ギャグの塊である。
しかし、彼のセンス、好きです。
邦題の「ヤア!ヤア!ヤア!」というタイトルは、あの水野晴雄が付けたらしい。
恐らく「シー・ラヴズ・ユー」のイメージがあったのだろう。イカしてるタイトルだと思う。
内容は、普段どおりのビートルズを描いた、素晴らしい映画だった。とにかくビートルズが走っている。自由である。モノクロであるけれど、まさにこれがビートルズ、という傑作である。
世界中の少年に与えた影響度で言うと、彼らの映画の中でもNo.1だろう、きっと。
小生もその1人である。

↓昔購入したレーザーディスク(LD)とDVD。
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2作目が「HELP!」。同じくリチャードレスター監督。
前作がモノクロだったにに対して、今回はカラー。総天然色なのである。1965年作品。
内容は、前作と違ってちゃんとストーリー、脚本もきっちり書かれていて、映画としての世間的なウケとしてはこちらに軍配が上がるかもしれない。
これもドタバタコメディーであって、かといって、ちゃんと4人のキャラは普段どおり描かれているし、このあたりビートルズが選ぶスタッフには間違いがない。

↓「HELP!」のLDは2枚持ってました(下はDVD)。ジャケの写真は裏焼き?字幕の違いも風情があります。
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3作目は、これまでと異なってテレビ用に制作された1時間映画「マジカル・ミステリー・ツアー」である。マネジャーのブライアンが急死してしまって、ポールが主導権を握って制作した今で言う、プロモビデオ(今は言わない?笑)の走りである。1967年作品。
確かに、ストーリーは殆どなくて、ただバスに乗って「マジカル・ミステリー・ツアー」に出かけ、そこで起こった事をフィルムに収めた、というもの。
当時は「ビートルズ初の失敗作」として酷評された。
当時は、英国も白黒TVが主流で、この映画はカラーで観て初めて素晴らしさが分るものである。
後になって、再評価された。先を行き過ぎたのである。さすがはビートルズ、さすがはポールである。「アイ・アム・ウォルラス」の演奏場面は、今見ても美しい。

↓「マジカル・ミステリー・ツアー」は未DVD化。未だに1988年購入のLDを観てます(笑)。
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4作目が「イエロー・サブマリン」で、5作目があの「レット・イット・ビー」である。1970年作。
これはアルバム制作の模様を映像で記録しようと制作されたものだけれど、結局解散へのフセンに
なってしまった悲しい映画である。唯一正式に発売されていないのも、当時の嫌な思い出があるのだろう。ファンとしては早く、トップ・ルーフ・コンサートを綺麗な映像で観たいのだけれどね。

↓まだ正式に商品化されていない映画「レット・イット・ビー」。これはブート。昔民放で放映されたSONY提供番組のVDが他にあります(笑)
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今回あわせて、1999年にリミックスされたサウンドトラック盤も再発された。
当然、リマスターされているのだろうと思って購入したけれど、残念ながらノン・リマスターだった。リミックスで十分音が良くなっているのだから、いいのだけれど、ちょっと残念。
↓今回再発されたリミックス盤CD。パッケージがエコジャケに変更。音はノン・リマスター。
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↓1999年発売の限定アナログ。盤が黄色(笑)他に通常の黒盤もございます(笑)
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オリジナルの「イエロー・サブマリン」はA面6曲がビートルズ、B面がジョージ・マーティン・オーケストラによるサウンドトラック集だった。
↓これがオリジナルの「イエロー・サブマリン」。B面はG.マーティンオーケストラのBGM。
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リミックス盤は、映画の中に使用されたビートルズの曲のみをリミックスしたものが15曲収録されている。
小生としては、オリジナルのマーティンオーケストラのサウンドトラックも好きなので、どちらが好きとは決められない。

最近はビートルズの音源や、映画、思ってもない映像が綺麗な映像で観れるようになって幸せである。こうなったら、とことん出して欲しい。こっちも、ずっと付き合う覚悟である。

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↓オマケにこれを。金沢明子シングス「イエロー・サブマリン音頭」。制作は大瀧詠一です。
シングル盤は小学6年のときに買いました。

http://www.youtube.com/watch?v=cUKGC_5OoWU
by hirowilbury | 2012-06-07 19:50 | ビートルズ